読者の皆さんは、哺乳動物を殺したことがありますか?
南風は、一度だけあります。
間違えて殺して(死なせて)しまって後悔したことはありますが、
自分の手で撲殺したことが一度だけあります。
けっこう嫌な思い出です。
またまた、古潭(コタン)の阿寒高校教員住宅の話。
2階の屋根裏からゴソゴソ音がします。
ネズミですね。
今、屋根裏にネズミが居るなんてことありませんよね?
50年前は、あり得ることでした。
子どもの頃、教員住宅が長屋だったこともありましたが、
父親が、教頭になってからは、戸建てに住んでいました。
長屋も平屋なので、ネズミが居ることもありました。
それほど異常ではなく、割と普通のことでした。
さて、2階の屋根裏からゴソゴソ音がします。
けっこう大きな音です。
まあ、いつもの事ですから、仕方ないと諦めていて、
下りてきたら捕獲しようと、
ネズミ捕り器などを用意したりして。
まだ、売っているんですね。こんなヤツでした。
ところが、音は収まらずに続く様になりました。
朝から、
小学校から帰宅しても、
夜も、ゴソゴソ、ゴソゴソ五月蠅い。
仕方ないので、家族の中で、一番屋根裏に上るのに適している、
南風が、屋根裏に上りました。
居ましたよ!大きな大きなドブネズミでした!
こんなやつ!
こんなに丸々と太ってないですよ!
多分、一週間ぐらい飲まず食わずでゴソゴソしてたので、
痩せていました。
こんなのが、屋根裏の建築材に挟まって動けなくなっていました。
それで、逃れようとして、ゴソゴソ動いていたわけ。
それで、どうすれば良いと思いますか?
家の害獣であるドブネズミ。
動けない状況でゴソゴソ手足を動かしている。
逃がせば、再び家の害獣として活動するのでしょうね。
しかも、体長だけで20cm以上あるので、大きくて怖いし。
相手は野生動物なので、反撃してきたら、噛まれるかもしれません。
どうしようがありますか?
というわけで、どうしようもなかった南風は、
石炭ストーブに使うデレキ(北海道弁で火かき棒のこと)と、
(※デレキってこんなヤツです。当時はどこの家庭にもありました。)
石炭ばさみを持って、再度屋根裏に上って、
動けないドブネズミと闘いました。
動かなくなるまでね。
動かなくなったドブネズミを石炭ばさみで、建材から外して、
ジュウノウ(北海道弁で石炭用の小さなスコップ)で運びました。
そしていつもの裏山に埋めました。
この大きなドブネズミが、南風が戦った最大の野生動物でした。
せいぜい、20~25cm、
シッポを入れても30~35cm程度の小動物ですけどね。
生き物を殺す嫌な感触が、暫く残っていて辛い思いをしました。
お読みいただき有難うございました。