婦人相談所と婦人保護施設は、もともと売春防止法を根拠としていた機関と施設でした。しかし、現在では、売春をした女性を摘発することより、少女等に対する買春をした男性への取り締まりや、暴力団などの組織的な管理強制売春の取り締まりにシフトしてきています。そのため、近年は、婦人相談所や婦人保護施設の存在意義が薄れかけていました。婦人保護施設の入所者は、売春防止法で摘発された女性ではなく、知的障害を持つ女性が入所している事例も多く見受けられました。
DV防止法 (通称)施行後は、婦人相談所と婦人保護施設に対する機能が見直され、婦人相談所や婦人相談員の活用が規定され、婦人保護施設に暴力被害女性の保護機能をもたせるようになりました。