「鷲は舞いおりた」
(原題:The Eagle Has Landed)
1977年4月2日公開。
チャーチル英国首相の暗殺に命を賭けたドイツ軍の男達の活躍を描く。
原作:ジャック・ヒギンズ
脚本:トム・マンキーウィッツ
監督:ジョン・スタージェス
キャスト:
ヒムラー:ドナルド・プレザンス
ラドル大佐:ロバート・デュヴァル
スタイナー:マイケル・ケイン
デブリン:ドナルド・サザーランド
ジョアンナ:ジーン・マーシュ
モリー:ジェニー・アガター
あらすじ:
1943年9月12日。
イタリー山中に監禁されていたムッソリーニ救出にドイツ軍は成功した。
ヒムラー(ドナルド・プレザンス)はヒットラーの命令下、次の作戦をラドル大佐(ロバート・デュヴァル)に命じた。
チャーチル誘拐作戦だ。
ラドルは自分の軍人生命を賭け、作戦を練る。
チャーチルがイギリス東海岸のスタドリーで静養する時に作戦を……。
ラドルは作戦のリーダーにスタイナー(マイケル・ケイン)、そして工作員にIRAのデブリン(ドナルド・サザーランド)を選んだ。
早朝、デブリンの出発と共にこの『イーグル作戦』は決行された。
デブリンは先にスタドリーへ着き、そこの女スパイのジョアンナ(ジーン・マーシュ)と共に行動を開始する。
そして村の娘モリー(ジェニー・アガター)と愛しあう彼。
やがて、デブリンからの電信を受け、ラドルはスタイナーに出撃を命じた。
1943年11月6日早暁、スタイナー以下16名のイーグルはイギリスに舞いおりる。
ポーランド軍に扮した彼ら。
数時間後にチャーチルが来る--。
だが、水車に巻き込まれた少女を救った彼らの1人が、逆に巻き込まれて死に、下に着てたドイツ軍服が村人にみつかってしまった。
急を聞いてかけつけたアメリカ軍との戦闘で、村は戦場と化し、イーグル達は死んでいった。
ただ1人スタイナーはのがれ、チャーチルの到着を待つ。
アメリカ軍の包囲網を抜け、やがて現われたチャーチルにむけスタイナーの銃が火を吹いた。
倒れ行くチャーチルの影武者。
実のチャーチルはテヘラン会談に出席中なのだ。
作戦は闇に葬られた。
コメント:
原作『鷲は舞い降りた』(The Eagle Has Landed)は、ジャック・ヒギンズによるイギリスの冒険小説。
第二次世界大戦中の英国領内にある寒村を舞台に、英国首相ウィンストン・チャーチルの拉致という特殊任務を受けた、ナチス・ドイツ落下傘部隊の冒険を描く。
1975年に発表され、英米において発売直後から約6か月もの間ベストセラーに留まり続け、当時の連続1位記録を塗り替えた。
本作の物語上における「鷲が舞い下りる」とは、作中において主人公が率いるドイツ空軍の降下猟兵の部隊が、降下に成功したことを本国に伝えるために用いる架空の作戦行動上の暗号(コード)である。
ヒギンズの名を知らしめることになった代表作でもある本作は、1943年9月に成功したムッソリーニ救出作戦を背景として現実の事件や人物を織り込みながら壮大な物語が展開され、後に「ヒギンズ節」とも呼ばれる著者の作風を確立させた作品となっている。
本作は、主人公のシュタイナやその協力者であるデヴリンといったヒロイックな登場人物の魅力も評価されており、かつてはステレオタイプの悪党として描かれることが多かったドイツ軍人を、血肉の通った共感できる人物として描いたことは、発表当時には新鮮であったといわれる。
そうした善悪の枠組みでは割り切れない魅力を持った登場人物たちが、任務の意義に疑問を抱きつつも命を賭けてそれを遂行しようとし、戦争の犠牲者となっていく姿を描くことで、戦争の悲惨さを描き出す内容にもなっている。
映画は小説の翌年公開されている。
何よりも名誉を尊ぶスタイナー大佐率いる降下猟兵がかっこよくて、ドナルド・サザーランド扮するデヴリンの「世界で最後の冒険家さ」のセリフもいい。
スタイナーを演じているマイケル・ケインは相変わらずカッコイイ。
ドナルド・サザーランドは、ホントに癖が強い。
今度も女が絡んでいる。
もう完璧に映画スターになってる。
ロバート・デュバルは渋い。
ドナルド・プレザンスは、懐かしい。
アンソニー・クェイルは「ナバロンの要塞」の頃より痩せてる。
そんな感じで名優たちの共演を楽しむ映画である。
原作の小説は、50%は本当の話だというが、とにかく映画の映像を面白い。
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