ハリウッド・スリラー映画 第53位 「パルプ・フィクション」各賞総なめの大ヒット作! | 人生・嵐も晴れもあり!

人生・嵐も晴れもあり!

人生はドラマ!
映画、音楽、文学、歴史、毎日の暮らしなどさまざまな分野についての情報やコメントをアップしています。

「パルプ・フィクション」

(原題:Pulp Fiction

 

「パルプ・フィクション」 予告編

 

1994年5月公開。

クエンティン・タランティーノ監督・脚本のサスペンス大作。

興行収入:$214,179,088

 

受賞歴:

  • 第47回 カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞。
  • 第67回 アカデミー賞
  • 受賞:脚本賞(クエンティン・タランティーノ、ロジャー・エイヴァリー)
  • ノミネート:作品賞(ローレンス・ベンダー)、監督賞(クエンティン・タランティーノ)、主演男優賞(ジョン・トラボルタ)、助演男優賞(サミュエル・L・ジャクソン)、助演女優賞(ユマ・サーマン)、編集賞
  • イギリスアカデミー賞 脚本賞、助演男優賞(サミュエル・L・ジャクソン)受賞。
  • 第52回ゴールデングローブ賞 脚本賞受賞。
  • シカゴ映画批評家協会賞 監督賞、脚本賞受賞。
  • インディペンデント・スピリット賞 作品賞、監督賞、脚本賞、男優賞(サミュエル・L・ジャクソン)受賞。
  • 第20回ロサンゼルス映画批評家協会賞 作品賞、監督賞、脚本賞、男優賞(ジョン・トラボルタ)受賞。
  • MTV映画賞 作品賞、ダンス・シークエンス賞(ジョン・トラボルタ、ユマ・サーマン)受賞。

 

監督・脚本:クエンティン・タランティーノ

 

キャスト:

パンプキン:ティム・ロス

ハニー・バニー:アマンダ・プラマー

ヴィンセント:ジョン・トラボルタ

ジュールス:サミュエル・L・ジャクソン

ブッチ・クリッジ:ブルース・ウィリス

マーセル・ウォレス:ビング・ライムス

ミア:ユマ・サーマン

ファビアン:マリア・ディ・メディルシュ

ザ・ウルフ:ハーヴェイ・カイテル

 

あらすじ:

ロサンゼルスの朝、コーヒーショップで不良カップルのパンプキン(ティム・ロス)とハニー・バニー(アマンダ・プラマー)が突然立ち上がり強盗を始める。

2人組ギャングの、ヴィンセント(ジョン・トラボルタ)とジュールス(サミュエル・L・ジャクソン)がボスの命令でだまし取られたスーツケースを取り返しに若いギャング団のアパートに車を走らせ、虫けらのように彼らを殺して出ていく。

その頃ボクサー、ブッチ・クリッジ(ブルース・ウィリス)がギャングのボス・マーセル・ウォレス(ビング・ライムス)から八百長の依頼金を受け取っていた。

ヴィンセントはマーセルから留守中、若く美しい妻ミア(ユマ・サーマン)の食事の相手を命令され、2人は50年代風のクラブ・レストランに行きダンスを踊り、互いに魅かれ合う。

しかしボスの妻に手を出すことを恐れて帰ろうとすると、ミアが知らぬ間にヴィンセントの持っていたヘロインを吸いこんで意識を失い狼狽するが、ミアは運良く意識を取り戻し2人はこのことを2人の秘密にしようと誓って別れる。

ブッチはマーセルを裏切って自分に大金をかけて試合に勝ってしまった。

ブッチは恋人ファビアン(マリア・ディ・メディルシュ)の待つモーテルにかけ込むが彼女が父の大切な形見である金時計を忘れていることを知り、危険を覚悟で再び自分のアパートに戻る。

そこにはヴィンセントが待機していたが銃を置きっぱなしにしてトイレに入っていたヴィンセントは逆にブッチに撃たれて死んでしまう。

しかしその後ブッチはマーセルに出会い、その後2人は変質者たちに捕まってしまい拷問を受ける。

ブッチはそれでも最後はファビアンとともに街を離れることに成功する。

時間は戻り、スーツケースを取り戻したヴィンセントとジュールスが車を走らせている。

ヴィンセントが誤って撃ってしまった死体の始末にザ・ウルフ(ハーヴェイ・カイテル)を呼び、一件落着した後、2人が入ったコーヒー・ショップではパンプキンとハニー・バニーが強盗をやらかそうとし始める。

しかしジュールスによって無事スーツケースを持って出ることに成功する。

 

コメント:

 

アメリカの低級犯罪小説であるパルプマガジン的なストーリーをコンセプトに、殺し屋たちの話を3つの物語が交錯するように語られるコメディあり、ヴァイオレンスありの異色ドラマである。

 

クエンティン・タランティーノ監督による映画作品。

オムニバス形式でロサンゼルスで起こった犯罪エピソードが展開されるが、エピソードごとの時系列はシャッフルされており、最後のエピソードまでみると時間的な順序がわかる、という当時としては珍しい手法が使われている。

この映画によりサミュエル・L・ジャクソンやユマ・サーマンがトップ俳優の仲間入りをした。

当時キャリアが停滞気味であったジョン・トラボルタが再評価されるキッカケともなった。

 

1994年のアカデミー賞では7部門にノミネートされ、そのうち脚本賞を受賞した。

カンヌ国際映画祭ではパルム・ドールを受賞。

その他にも多くの賞を獲得した。

 

タイトルの意味が全然分からないが、劇中でヒントが出てくる。

 

冒頭に、英語の「pulp」の意味が辞書から引用されている。

 1. 柔らかく湿った形状のない物体 

2. 質の悪い紙に印刷された煽情的な内容の出版物 

 

「fiction」とは日本語にも外来語として入っている「フィクション」の意味で、創作された物語のことだ。

 

「パルプ・フィクション」とは三文小説のことで、劇中でヴィンセントがトイレで読んでいるのもそれ。 

 

そういえば、トイレットペーパーもパルプからできているのだ。

 

ジョン・トラボルタ扮するヴィンセントがトイレに行く度に災難が起こるが、実はこの作品自体が「パルプ・フィクション」であるのかもしれまない。

 

タイトルがほとんど無意味でちょっとがっかりだが、内容そのものは、ぶっ飛んだ「スリルを感じっぱなしの映画」になっている。

 

クエンティン・タランティーノという異色監督の手腕が思う存分発揮された名作だ。

 

この映画は、Amazon Primeで動画配信可能: