ハリウッド・スリラー映画 第49位「ベン・ハー」 各映画賞総なめの大ヒット作品!  | 人生・嵐も晴れもあり!

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「ベン・ハー」

(原題:Ben-Hur

 

Ben-Hur (1959) (Film) - TV Tropes

 

「ベン・ハー」 予告編

 

1959年11月18日米国公開。

古代ローマ時代のユダヤの民を描いたスペクタクル作品。

MGMを窮地から救った大ヒット作。

興行収入: $74,422,622

 

受賞歴:

1959年 第32回 アカデミー賞

 作品賞

 監督賞(ウィリアム・ワイラー:3度目)

 主演男優賞(チャールトン・ヘストン)

 助演男優賞(ヒュー・グリフィス)

 音響賞(調整)
 美術賞
 撮影賞
 衣装デザイン賞

 編集賞

 特殊効果賞 

 録音賞

 

1959年 第13回 英国アカデミー賞 作品賞
1959年 第25回 NY批評家協会賞 作品賞

1960年 第17回 ゴールデングローブ 作品賞(ドラマ)

 

ベン・ハー(1959) : 作品情報 - 映画.com

 

原作:ルー・ウォーレス『ベン・ハー』

脚本:カール・タンバーグ

監督:ウィリアム・ワイラー

 

キャスト:

  • ジュダ・ベン・ハー: チャールトン・ヘストン - ユダヤの有力者。
  • メッサラ: スティーヴン・ボイド - エルサレム駐留ローマ軍司令官。ジュダの幼なじみの親友。
  • エスター: ハイヤ・ハラリート - ハー家執事の娘。
  • サイモニデス: サム・ジャッフェ - ハー家執事。エスターの父。
  • クイントゥス・アリウス: ジャック・ホーキンス - ローマ海軍の総司令官。
  • バルサザール: フィンレイ・カリー - 東方の三博士の1人。
  • 族長イルデリム: ヒュー・グリフィス - アラブの富豪。
  • ポンテオ・ピラト: フランク・スリング - グラタス後任。属州ユダヤの総督。ローマ海軍総司令官アリウスの友人。
  • ミリアム: マーサ・スコット - ジュダの母。
  • ティルザ: キャシー・オドネル - ジュダの妹。
  • 皇帝ティベリウス: ジョージ・レルフ
  • ドルーサス: テレンス・ロングドン - メッサラの部下。
  • セクスタス: アンドレ・モレル - メッサラ前任エルサレム駐留ローマ軍司令官。
  • フレビア: マリナ・ベルティ - ローマの女性。
  • ローマ軍将校: ジュリアーノ・ジェンマ - メッサラの部下。
  • イエス・キリスト:クラウド・ヒーター
  • イエスの母マリア:ホセ・グレチ
  • マルーク:アディ・ベルベル

Prime Video:Ben Hur (1959)

 

あらすじ:

西暦1世紀の初め、ユダヤがローマ帝国の支配下にあった頃。

ユダヤの都エルサレムにローマ駐屯軍の新将校が着任した。

メッセラ(スティーブン・ボイド)である。

彼はこの地の豪族の息子ベン・ハー(チャールトン・ヘストン)と幼な友達だった。

しかし、メッセラは立身出世主義者となっており、ベン・ハーと今は相いれなかった。

ある事件からベン・ハーの一家がローマへの反逆罪に問われた時、メッセラは無罪の口添えを乞われたが、拒否した。

そのために、ベン・ハーの母と妹は地下牢に入れられ、ベン・ハー自身は奴隷としてローマ軍船へ送られた。

途中、砂漠で渇きに倒れようとした時、飲み水を恵んでくれた人があった。

ベン・ハーはこの人を忘れなかった。

ローマ艦隊が海賊船団と戦った際、ベン・ハーは司令官アリアスの命を救った。

彼はその養子に迎えられたが、ユダヤの地に帰った。

そこでハー家の財宝を守っていたサイモニデスとその娘エスター(ハイヤ・ハラリート)にめぐり合った。

エスターは、ライの谷へ送られていくベン・ハーの母と妹に出会っていたが、彼女らの願いで2人は地下牢で死んだと告げた。

ベン・ハーは2人の仇を討つことを誓い、大戦車競争に出場し、メッセラを破った。

重傷を負ったメッセラは、母と妹はライの谷にいるとベン・ハーに言った。

早速彼は母と妹を迎えた。

途中、十字架を負って刑場に向かうキリスト(クラウド・ヒーター)を見送った。

それは砂漠で水を恵んでくれた人だった。

今度はバン・ハーが1杯の水を捧げた。

その行列を見守った母と妹は、病いが奇蹟的に癒えた。

 

191 Ben Hur 1959 Stock Photos, High-Res Pictures, and Images - Getty Images

 

コメント:

 

本作は、アカデミー賞で作品賞・監督賞・主演男優賞・助演男優賞をはじめ11部門のオスカーを受賞。

この記録は史上最多記録でである。

その後、『タイタニック』(1997年)、『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』(2003年)がようやく同じ11部門受賞で並んだが、現在もアカデミー賞の史上最多受賞作品の一つであるとされている。

 

2024年の時点で、念のため再チェックしてみると、最多の11部門受賞は、以下の通り3作品あるようだ。

 

ギネス世界記録にも登録されている「アカデミー賞で最も数多くの賞を獲得した映画」は、以下の3作品。

それぞれ11部門で受賞し、首位タイとなっている。

・『ベン・ハー』(1959):主演男優賞(チャールトン・ヘストン)、監督賞(ウィリアム・ワイラー)などを受賞。

・『タイタニック』(1997):主演のレオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットは受賞を逃したものの、作品賞、監督賞(ジェームズ・キャメロン監督)などに輝いた。

・『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』(2003):作品賞、監督賞(ピーター・ジャクソン)ほかを獲得。

 

本作は、アメリカのルー・ウォーレスが1880年に発表した小説『ベン・ハー』を原作に、1907年に15分のサイレント映画で製作された。

さらに、1925年に2度目の映画化がなされ、ラモン・ノヴァロがベン・ハーを演じて、大ヒットとなった。

そしてこの2度目の映画にスタッフとして参加したウィリアム・ワイラーが、34年後に監督として70ミリで撮影し3度目の映画化をしたのがこの作品である。

 

主人公ベン・ハーをチャールトン・ヘストン、メッサラをスティーヴン・ボイド、他にジャック・ホーキンス 、ハイヤ・ハラリート、ヒュー・グリフィス が出演。チャールトン・ヘストンがアカデミー賞主演男優賞、ヒュー・グリフィス が助演男優賞を受賞し、ウィリアム・ワイラーはこの映画で3度目の監督賞を受けている。

 

帝政ローマの時代に、国を失った民族であるユダヤに生まれた青年・ベン・ハーを描いた作品。

 

ベン・ハーが苛酷な運命に巻き込まれ、ある時は復讐に燃え、ある時は絶望に陥りながらも、神が為す業により再生されるまでの軌跡と、その遍歴において姿を顕して道を照らす救世主・イエス・キリストを絡めて描いている。

 

ベン・ハー(1959)』立派なラビ イエスが描かれた映画から (その1) | 日本と芸能事が大好きな Ameyuje のブログ

 

原作の副題に「キリストの物語」とあるように、キリストの生誕、受難、復活が「ベン・ハー」の物語の大きな背景となっている。

この映画は、タイトルが出る前にキリストの生誕で始まり、キリストの処刑とともに復活で「ベン・ハー」の物語が終わるという、宗教色が色濃く出ている作品になっている。

キリスト教徒ならば大感激するシーンが続出する。

米国のみならず欧米の多くのキリスト教国で大ヒットした理由がよく分かる。

 

宗教的な解釈を別にしても、とにかく映像がとても美しく、古典の雰囲気とよく合っていて、映画そのものが秀逸であることは間違いないだろう。

スペクタクルなシーンもリアルだ。

ローマ帝国とユダヤの関係、キリストの誕生と磔刑までのストーリーもよく分かっておもしろい。

 

映画『ベン・ハー』のあらすじ【一大歴史スぺクタクル】 | みんなの映画レビューサイト

 

1959年11月18日にプレミア公開され212分の大作ながら全米公開後、瞬く間にヒットとなった。

同様に全世界でも公開されてヒットした。

54億円もの制作費が投入されたが、この映画1本で倒産寸前だったMGMを一気に立て直させたといわれている。

興行収入は、$74,422,622。

米ドル換算率が360円固定だった時代なので、日本円にすると、約268億円である。

大儲け出来たということだ。

 

この映画は、Amazon Primeで動画配信可能: