ハリウッド・コメディ映画 第89位「天国から落ちた男」ある白人男の人生の曲折を描くコメディ! | 人生・嵐も晴れもあり!

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「天国から落ちた男」

(原題:The Jerk

 

The Jerk - Wikipedia

 

「天国から落ちた男」 プレビュー

 

1979年12月14日公開。

人生のペーソスを描くコメディ。

興行収入:100百万米ドル。

 

脚本:スティーヴ・マーティン、カール・ゴットリーブ、 マイケル・エライアス  

監督:カール・ライナー 

 

キャスト:

スティーヴ・マーティン ネビン
バーナデット・ピータース マリー
カトリン・アダムス パティ
メイベル・キング 母親
リチャード・ワード 父親
ビル・メイシー スタンリー

 

The Jerk (2/10) Movie CLIP - The Lord Loves a Workin' Man (1979) HD

 

あらすじ:

貧しい黒人農夫に養子にやられ、不幸な境遇で育った白人のネビン(スティーヴ・マーティン)は、自分で人生を切り開こうとその育つた故郷を発ち、ヒッチハイクの旅に出た。

最初の職場はガソリン・スタンド。

1日1ドル10セントの条件で雇われたのだ。

そこで働きながら、ヤクザたちを相手に奮闘したり、けっこう忙しい日々を過ごしていたハリーは、ある日、スタンリー(ビル・メイシー)という中年男と会う。

ネビンは、彼のずり落ちそうな眼境を器用に工夫し、枠を改良してやった。

感心したスタンリーは、早速その改良型眼鏡を生産すると言いだした。

もし儲かったらネビンに半額渡すと言ってそそくさと去っていった。

もっと世の中を見ようとガソリン・スタンドを出たネビンは、ある旅芸人一座に加わり、“体重当て屋”という役をあてがわれる。

そこでは、勝気でセクシーなオートバイ芸を見せるパティ(カトリン・アダムス)を知る。

ある日、見物に来ていた子供が事故に会いそうになるところを助けたネビンは、それがきっかけで、少年につきそっていた若い美容師マリー(バーナデット・ピータース)とデートする仲にまで発展。

しかし高い理想をいだく彼女はネビンの結婚申し込みを受け入れなかった。

傷心のネビンは、再び放浪生活を始めるが、ある日ベレント社というニューヨークの会社から呼び出され、社長に会うことになった。

その社長こそ、例のスタンリーだった。

彼は、あのアイデアが大当たりをとったので、その時の約束どおり、儲けの半額をネビンに渡すと言うのだ。

まもなく社長となって大邸宅で暮すようになったネビンは、自分を育ててくれた黒人家族に毎月2万ドルの仕送りができる程になる。

そして、戻って来たマリーと結婚。

全てが思い通りになっていたが、その夢も束の間。眼鏡の欠点が公表され、その事から裁判ざたになり、その賠賞金のために再び無一文に戻ってしまった。

妻のマリーは、彼のもとを去っていった。

再び町をうろつくネビン。

ふと気がつくと、彼の横に高級車が止まった。

乗っていたのは懐しい黒人の家族たちだ。

ネビンの仕送りが元で商売が成功したのだ。

彼らのはげましを受けながら、ネビンは戻ってきたマリーと共に新たな人生を歩み出すのだった。

 

Most Funny Movie Ever Made: The Jerk - HubPages

 

コメント:

 

根なし草の若者が、ふとしたことから会社の社長に成り上がり、アッという間に再び無一文になるという人生の浮き沈みをユーモラスに描いたコメディ。

 

The Jerk (1979) Steve Martin, Bernadette Peters, Catlin Adams - Director:  Carl Reiner Navin isn't too bright. He… | Bernadette peters, Steve martin,  Movie couples

 

ロサンゼルスの吹き抜けの粗末な家で寝ているホームレスのネビン・ジョンソンは、カメラに向かって直接語りかけ、自分の人生の物語を語る。 

 

ある事情でミシシッピ州の黒人小作人の養子となった白人のネビンは、こうした状況を知らずに素朴に大人になった。彼は、家族が流す元気いっぱいの民謡に合わせてリズムに合わせて踊ることができないが、ラジオから流れるシャンパン風の歌に合わせて完璧に踊れることに気づく。

 

彼は黒人の血が流れていないから同居している黒人たちの民謡に合わせてダンスが出来ないのだ。

そして、ラジオから流れてくる白人が歌う曲には自然に体が動くのだ。

 

旅に出た主人公は数々の幸不幸を体験し、最後に故郷のロスに戻り、幸せを掴む。

 

彼は再びベランダで民謡に合わせて踊るが、今度は完璧なリズムで踊ることができた。

 

オープニングでのリズム音痴の主人公と、エンディングでのノリノリのダンスを踊る主人公を映すシーンがこちら:

 

 

原題の「Jerk」というのは、主人公の名前だが、「世間知らず」「とんま」「田舎者」という意味や、重量挙げの「ジャーク」など、多くの意味がある。

さらに、米国で1960年代に大流行したヒップ・ホップの名前でもあるようだ。

YouTubeにはジャークの踊り方を教えるものがたくさんアップされている:

 

 

 

この映画の物悲しいオープニングからエンディングの彼の人生の曲折は、米国が抱えるさまざまな問題を映し出しているようだ。

民族間の問題もそれとなく見せていて、この映画の公開当時は、けっこう話題になったという。

 

この映画には、多くの評価がある。 

 

Rotten Tomatoesには44件のレビューがあり、批評家支持率は82%、平均点は10点満点で6.9点となっている。

このサイトでの評価は次の通りである:

「粗野で、下品で、そしてとても引用的だが、『ジャーク』はスティーブ・マーティンの全力のコメディショーにほかならない。」 

 

Metacriticでは、この映画は14件のレビューに基づいて61点を獲得し、「全体的に好意的なレビュー」を示している。

 

ニューヨーク・タイムズは、「面白く、下品で、賢いが、絶対的な愚かさを志向するときほどそれが顕著になることはない。

 

この映画は、TSUTAYAでレンタル可能:

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