「流転の海」
1990年11月3日公開。
宮本輝の同名長編小説の第1部を映画化。
原作:宮本輝「流転の海」
脚本:須川栄三
監督:斎藤武市
キャスト:
- 松坂熊吾:森繁久彌
- 松坂房江:野川由美子
- 海老原太一:西郷輝彦
- 丸尾千代麿:芦屋雁之助
- 柳田元雄:大村崑
- 染乃:かたせ梨乃
- 千代鶴:多岐川裕美
- 稲葉修司:笑福亭仁鶴
- 筒井剛:露口茂
- トニーオカダ:井上順
- 岩井亜矢子:浅野ゆう子
- 柄島:堤大二郎
- 河内善助:芦田伸介
- 井草正之助:藤岡琢也
- 岩井暎:奈良岡朋子
- 北沢茂吉:三浦友和
- 辻堂忠:佐藤浩市
あらすじ:
敗戦直後の冬。
郷里・伊予一本松の疎開先から一望焼け野原の大阪に帰ってきた松坂熊吾は、自分の土地が闇商人達に占拠されていたため、闇市を取りしきる若いヤクザと際どい勝負で土地を取り戻すが、千人針の復員兵に、「あのヤクザは四人も殺した奴や」と教えられる。
灘の仮住居に辿り付くと、妻・房江が一ヶ月も早い出産をしていた。
後日、熊吾は元番頭の井草と共に、神戸で自動車部品のの商売を始めた海老原太一の祝いに訪れるが、かつて小僧だった海老原のなれなれしい言葉に熊吾は激怒してしまう。
そんな頃、熊吾の商売も漸く始動し、軌道に乗り始めるが、その裏で糸を引く海老原の策謀、そして対決と熊吾の身辺には激動が続くのだった。
時を同じく、復員兵の辻堂が働きたいと訪れてきた。
こうして熊吾は、辻堂と、千代麿という不似合な名前を持った運送屋・丸尾を左右の腕に商売を続ける。
そんな中で、熊吾に想いを寄せていた芸者千代鶴との再会、美貌の没落貴族の娘・亜矢子との出会いなど色模様もあったが、海老原との対決も次第に拡大していくのだった。
それでも闘志を燃やし、その戦にようやく勝ちが見えてきた頃、熊吾は忠実な部下と信じていた辻堂が亜矢子に溺れて背任とも言える行動をしていたことを知る。
そして更に房江や息子・伸二の相次ぐ大病などによって重大な選択を迫られることになる熊吾だったが、熊吾の商売人生はまだこれから始まろうとしていたのだった。
コメント:
『流転の海』は、宮本輝の小説。宮本のライフワークとなる長編連作であり、1982年より2018年の完結まで、全9部として発表された。このうち第1部が、1990年に森繁久彌の主演で映画化された。
原作は、第1部から第9部まで存在している。
この映画は、公開以降の放映記録が確認できない。
VHSは存在したようだが、販売不可のようだ。
DVDは存在せず。
1992年の金曜ロードショーの予告編はこちら:
第9部完成の時点でのトークショーがこちら:
これ以上の情報なし!
理由が分からず。
何があったのか?
この作品についてはこれ以上コメント不可能。
残念。