「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1」
(原題:Harry Potter and the Deathly Hallows Part1)
「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1」
2010年11月19日公開。
ハリー・ポッター・シリーズ第7作。
興行収入:$977,070,383。
原作:J・K・ローリング
脚本:スティーブ・クローブス
監督:デイビッド・イェーツ
キャスト:
役名 | 俳優 | 日本語吹替え | |
---|---|---|---|
ハリー・ポッター | ダニエル・ラドクリフ | 小野賢章 | |
ロン・ウィーズリー | ルパート・グリント | 常盤祐貴 | |
ハーマイオニー・グレンジャー | エマ・ワトソン | 須藤祐実 | |
ヴォルデモート | レイフ・ファインズ | 江原正士 | |
セブルス・スネイプ | アラン・リックマン | 土師孝也 | |
ベラトリックス・レストレンジ | ヘレナ・ボナム=カーター | 高乃麗 | |
ジニー・ウィーズリー | ボニー・ライト | 高野朱華 | |
ルーナ・ラブグッド | イバンナ・リンチ | 三村ゆうな | |
チョウ・チャン | ケイティ・リューング | 川庄美雪 | |
ネビル・ロングボトム | マシュー・ルイス | 上野容 | |
フレッド・ウィーズリー | ジェームズ・フェルプス | 尾崎光洋 | |
ジョージ・ウィーズリー | オリバー・フェルプス | ||
ルビウス・ハグリッド | ロビー・コルトレーン | 斎藤志郎 | |
アラスター・ムーディ | ブレンダン・グリーソン | 小林修 | |
リーマス・ルーピン | デイビッド・シューリス | 郷田ほづみ | |
モリー・ウィーズリー | ジュリー・ウォルターズ | 一龍斎貞友 | |
アーサー・ウィーズリー | マーク・ウィリアムズ | 梅津秀行 | |
ニンファドーラ・トンクス | ナタリア・テナ | 日野未歩 | |
キングズリー・シャックルボルト | ジョージ・ハリス | 立川三貴 | |
マンダンガス・フレッチャー | アンディ・リンデン | 福沢良一 | |
バーノン・ダーズリー | リチャード・グリフィス | 楠見尚己 | |
ペチュニア・ダーズリー | フィオナ・ショウ | ||
ダドリー・ダーズリー | ハリー・メリング | 忍足航己 | |
ルシウス・マルフォイ | ジェイソン・アイザックス | 諸角憲一 | |
ナルシッサ・マルフォイ | ヘレン・マックロリー | 佐藤しのぶ | |
ドラコ・マルフォイ | トム・フェルトン | 三枝享祐 | |
ピーター・ペティグリュー | ティモシー・スポール | 茶風林 | |
ドローレス・アンブリッジ | イメルダ・スタウントン | 小宮和枝 | |
ヤックスリー | ピーター・マラン | 廣田行生 | |
ルーファス・スクリムジョール | ビル・ナイ | 小川真司 | |
パイアス・シックネス | ガイ・ヘンリー | 家中宏 | |
オリバンダー老人 | ジョン・ハート | 小林勝也 | |
ゼノフィリウス・ラブグッド | リス・エヴァンス | 佐々木睦 | |
グリップフック | ウォーウィック・デイビス | 宮澤正 | |
グレゴロビッチ | ラデ・シェルベッジア | 外谷勝由 | |
マファルダ・ホップカーク | ソフィー・トンプソン | ||
ビル・ウィーズリー | ドーナル・グリーソン | 佐藤拓也 | |
フラー・デラクール | クレマンス・ポエジー | 小笠原亜里沙 | |
エルファイアス・ドージ | デヴィッド・ライオール | 村松康雄 | |
ミュリエル・プルウェット | マテロック・ギブス | 沢田敏子 | |
チャリティ・バーベッジ | キャロリン・ピックルズ | 林りんこ | |
ゲラート・グリンデルバルド | 青年時 | ジェイミー・キャンベル・バウアー | |
老年時 | マイケル・バーン | 大木民夫 | |
レジナルド・カターモール | ステファン・ロードリ | ||
メアリー・カターモール | ケイト・フリートウッド | ||
アルバート・ランコーン | デヴィッド・オハラ | ||
バチルダ・バグショット | ヘイゼル・ダグラス | ||
ネビル・ロングボトム | マシュー・ルイス | 上野容 | |
シェーマス・フィネガン | デヴォン・マーレイ | ||
コーマック・マクラーゲン | フレディー・ストローマ | 小松史法 | |
ナイジェル・ウォルバート | ウィリアム・メリング | ||
チョウ・チャン | ケイティ・リューング | ||
グレゴリー・ゴイル | ジョシュア・ハードマン | ||
ブレーズ・ザビニ | ルイス・コーダイル | ||
パドマ・パチル | アフシャン・アザド | ||
パンジー・パーキンソン | スカーレット・バーン | ||
ラベンダー・ブラウン | ジェシー・ケーブ | ||
ロミルダ・ベイン | アンナ・シェーファー | ||
ケイティ・ベル | ジョージーナ・レオニダス | ||
リーアン | イザベル・ラフランド | ||
ハンナ・アボット | ルイザ・ウォーレン | ||
フェンリール・グレイバック | デイブ・レジェノ | 江川央生 | |
スカビオール | ニック・モラン | 佐藤せつじ | |
アントニン・ドロホフ | アーベン・バジラクタラジ | 山口りゅう | |
ソーフィン・ロウル | ロッド・ハント | ||
アレクト・カロー | スザンヌ・トース | ||
アミカス・カロー | ラルフ・アイネソン | ||
ワルデン・マクネア | トニー・カーウッド | ||
トラバース | ジョン・キャンプリング | ||
セルウィン | サイモン・グローバー | ||
オーガスタス・ルックウッド | ポール・カンナ | ||
リータ・スキーター | ミランダ・リチャードソン | ||
マダム・マクシーム | フランシス・デ・ラ・トゥーア | ||
ガブリエル・デラクール | アンジェリカ・マンディ | ||
グレンジャー夫人 | ミシェル・フェアリー | 小林美奈 | |
グレンジャー氏 | イアン・ケリー | ||
アルダートン(Scared Man) | ネッド・デネヒー | 坂本くんぺい | |
死喰い人(1) | 高岡瓶々 | ||
マーティン | 町田政則 | ||
魔法省の男性職員 | 鏡優雅 | ||
魔法省の男性職員 | 興津和幸 | ||
魔法省の男性職員 | 杉野博臣 | ||
ドビーの声 | トビー・ジョーンズ | 高木渉 | |
クリーチャーの声 | サイモン・マクバーニー | 柴田秀勝 | |
ジェームズ・ポッター | エイドリアン・ローリンズ | ||
リリー・ポッター | ジェラルディン・ソマーヴィル | ||
トム・マールヴォロ・リドル(回想) | フランク・ディレイン | 福山潤 | |
ホラス・スラグホーン(回想) | ジム・ブロードベント | 森功至 | |
アルバス・ダンブルドア | マイケル・ガンボン | 永井一郎 | |
青年時 | トビー・レグボ |
あらすじ:
マルフォイ邸で、セブルス・スネイプはヴォルデモート卿と彼のデス・イーターたちと会合する。スネイプは、母親の護りの魔法の下にないハリー・ポッターを、不死鳥の騎士団が安全な場所に移すだろうと報告する。ヴォルデモートはルシウス・マルフォイの杖を取り上げる。ヴォルデモートの杖とハリーの杖は同じ不死鳥の羽根の芯を共有する「兄弟」であるため、ヴォルデモートの杖はハリーに対して無力であった。移動中、ハリーはヴォルデモートの攻撃から生き延びるが、マッド-アイ・ムーディとヘドウィグが殺される。
ビル・ウィーズリーとフラー・デラクールの結婚式の準備中に、新しい魔法大臣がやってくる。大臣は、ハリー、ロン、ハーマイオニーそれぞれにアルバス・ダンブルドアは形見を残したと告げる。ロンには灯消しライター、ハーマイオニーには『吟遊詩人ビードルの物語』、そしてハリーには彼が初めてのクィディッチの試合で捕まえた金のスニッチである。ダンブルドアはハリーにグリフィンドールの剣も遺していたが、その行方は判らない。
結婚式のさなかに、魔法省が陥落し、大臣が亡くなったという知らせが届く。デス・イーターが襲いかかり、ハリー、ロン、ハーマイオニーはグリモールド・プレイス十二番地に逃げ込む。そこでロンは、シリウスの弟レギュラス・ブラックがヴォルデモートからサラザール・スリザリンのロケットを盗んだR.A.B.であることに気付く。地元のコソ泥マンダンガス・フレッチャーは後にそれをドローレス・アンブリッジに売り払った。ハリー、ロン、ハーマイオニーは魔法省に潜入し、ロケットを取り戻すが、脱出の混乱のなかデス・イーターたちに追われる。ハーマイオニーは3人で森に姿くらましをする。その中でロンが怪我を負う。3人は、ヴォルデモート卿の分霊箱をロケットから始めてすべて発見して破壊する旅を始めることを決める。
ロケットの破壊は失敗する。ハーマイオニーは、グリフィンドールの剣が分霊箱を破壊できるのは、バジリスクの毒が染み込んでいるためだと考える。ロンは邪悪なロケットの影響を受け、遅々として進まないことに苛立ち、ハリーとハーマイオニーを理不尽に嫉妬する。ロンはハリーと言い争いになり、姿をくらまし、旅を続けるハリーとハーマイオニーの元を立ち去る。
ハリーがスニッチを唇に当てると、「I open at the close」(私は終わる時に開く)という謎のメッセージが現れる。
ハーマイオニーは、『吟遊詩人ビードル』に記された奇妙な記号が、ルーナ・ラブグッドの父ゼノフィリウスが身に着けているものと同じであることに気づく。
ハリーとハーマイオニーはゴドリックの谷でグリフィンドールの剣を探し、墓地で同じ奇妙な記号を見つける。年老いた歴史家バチルダ・バグショットは2人を小さな家に招き、そこでハリーの夢の中で杖職人グレゴロビッチから杖を盗んだ若者の写真を見つける。バチルダはヴォルデモートの蛇ナギニに姿を変え、ハリーを襲う。ハーマイオニーは2人で安全な場所に姿をくらますが、彼女の跳ね返った呪文が誤ってハリーの杖を破壊してしまう。ハーマイオニーは写真の男が闇の魔法使いゲラート・グリンデルバルドと特定する。その夜、グリフィンドールの剣が底に沈んだ凍りついた池に、雌鹿の守護霊がハリーを導いた。ハリーは極寒の池に飛び込むが、首に巻かれたロケットが首を締め息ができなくなる。そこにロンが現れ、グリフィンドールの剣を取り戻し、ハリーを救い出す。3人はグリフィンドールの剣でロケットの分霊箱を破壊する。ロンは、灯消しライターが自分を2人の場所に導いたと説明する。
ハリー、ロン、ハーマイオニーはゼノフィリウス・ラブグッドを訪ね、奇妙な記号は死の秘宝を表していることを知る。何百年も前、3人の兄弟はそれぞれ死を免れる秘宝、蘇りの石、透明マント、そして知られているもので最強の杖であるニワトコの杖を手に入れた。3つすべてを所有する者は、「死を制する者」となる。ゼノフィリウスは密かにデス・イーターたちを呼び出し、誘拐されたルーナとハリーを引き換えにしようとする。3人は逃げるが、人さらいが彼らを捕まえる。幻視の中で、ハリーは年老いたグリンデルバルドがヴォルデモートにニワトコの杖はダンブルドアと一緒に埋葬されていると話すのを見る。
マルフォイ邸でベラトリックス・レストレンジは、グリンゴッツの彼女の金庫にあると信じていたグリフィンドールの剣を人さらいが持っているところを目にする。
ハリーとロンは地下室に閉じ込められ、そこでルーナ、オリバンダー、グリップフックに出会う。上の階ではベラトリックスがハーマイオニーを拷問にかける。
ハリーはダンブルドアをひと目見たと信じる鏡のかけらを使って助けを求める。
ドビーがそれに応えて現れ、取り上げられた彼らの杖をハリーがドラコ・マルフォイから奪い返すあいだ、ドビーは全員を救い出すのを手助けする。
彼らが姿をくらますと、ベラトリックスはナイフを投げ、ドビーを殺す。
ハリーは騎士団の隠れ家であるビルとフラーの海辺のコテージの近くにドビーを埋葬した。
一方、ヴォルデモートはダンブルドアの墓からニワトコの杖を奪う。
コメント:
シリーズの最終作品である第7巻の映画化である。
本作がその前編で、次作は最終作品になるのだ。
いよいよ魔法界における最終決戦が始まる。
原題にある「Deathly Hallows」とは何か。
まず「Deathly」とは、「死の」という意味。
「Hallow}は、色々な意味があるが「聖人」という古語がここでは適当なのではないか。
つまり、「死の聖人たち」という意味だろう。
日本語タイトルの「死の秘宝」というのはちょっと違うのでは?
ちなみに、最近日本でも大人気の「ハロウィン」というのは、英語で「Halloween」。
これは諸聖人の日(All Hallows' Day)の前夜(All Hallows' Evening)が短縮されたものだ。
つまり、ハロウィンは「諸聖人の日の前夜祭」といった意味の言葉になる。
「デス・イーター」とは、何か。
これは、ヴォルデモート卿の従者に与えられた呼び名である。
このグループは、主に闇の魔術に傾倒した過激な純血主義の魔女や魔法使いで構成され、魔法法律をためらいなく放棄しそれを考慮することも恐れることもなかったという。
「クィディッチ」とは何か。
原作者・J・K・ローリングの発想で名付けられたスポーツ。
ハリー・ポッターシリーズ中で、イギリス発祥の、世界的人気を有するスポーツという設定になっている。
ワールドカップも開催される。
2チームに分かれ、所定の球をゴールに投入して得点を競う、現実世界におけるバスケットボールやサッカーなどに似た球技。
「分霊箱」とは。
闇の魔法使いや魔女が不死性を獲得するために自身の魂の一部を閉じ込めるための強力な物体である。
分霊箱があれば肉体が破壊されたとき魂をこの世に結びつけることができるようになる。
より多くの分霊箱を作ることでより不死に近くなる。
「ゴドリックの谷」とは何か。
ゴドリックの谷はイングランド西部地方に位置する村である。
中心の広場には教会、郵便局、パブが一軒ずつと、いくつかの売店があるのみである。通りには古風なコテージと教会に通じる教会小道がある 。
ゴドリックの谷には多くの著名な魔法族が住んできた。ダンブルドア家とバチルダ・バグショットもこの村に住んでいた。ヴォルデモート卿がジェームズとリリー・ポッター夫妻を殺害し、ひとり息子のハリーを殺しそこなって力を失ったのもゴドリックの谷である。
ハリー・ポッターはここで「生き残った男の子」と呼ばれるようになったが、1997年のクリスマスまでこの地に足を踏み入れたことはなかった。バグショットの「魔法史」によれば、この地は呪われているといううわさが絶えない。
「死の秘宝」とは何か。
蘇りの石、透明マント、最強の杖であるニワトコの杖とは。
死の秘宝とは強力な魔法の力を持った物体で、『死』そのものによって作られ、ペベレル家の3人兄弟に与えられたと言われている品々である。
秘宝とは無敵のニワトコの杖、死者の魂を呼び出す蘇りの石、使用者を見えなくする透明マントの3つを指す。
「三人兄弟の物語」によれば、杖を手に入れた長男のアンチオク・ペベレルと、石を手に入れた次男のカドマス・ペベレルは不幸な死を遂げ、マントを手に入れたイグノタス・ペベレルは長生きして穏やかな最期を迎えたという。
伝説によれば、死の秘宝を3つ揃えた者は「死を制する者」になると言われている。アルバス・ダンブルドアとゲラート・グリンデルバルドは若い頃に死の秘宝の実在を信じ、それぞれ異なる目的で3つを揃えようとした。
ダンブルドアがのちにハリー・ポッターに語ったところによれば、若き日の彼とグリンデルバルドは「死を制する者」とはすなわち、無敵の存在になることだと解釈したという。この話はもともと『吟遊詩人ビードルの物語』に収録された「三人兄弟の物語」から始まっており、魔法族にとっては何世代にもわたって慣れ親しんできた有名なお伽噺でもある。
ただしほとんどの魔法使いたちはこの物語を単なるお伽噺と考え、死の秘宝の存在を信じていなかった。
知られている限り、すべての秘宝を同時に所有したのはハリー・ポッターただ一人である。
しかしすべてが同時に彼の手元にあったわけではない。
アルバス・ダンブルドアも3つをそれぞれ別の時期に所有していたが、透明マントの真の所有者ではなかった。
このくだりは、どうやらハリー・ポッターの凄さが最も分かってくるストーリーのようだが、難しくてよく理解できない。
とにかく、このハリー・ポッター・シリーズというのは、相当奥が深い物語のようだ。
この一連のブログを投稿する中で、なぜこのファンタジー物語がこれまでの中で最も人気があるのか、その一部をが分かって来たような気がする。
イギリス発祥の多くのファンタジー作品は、おそらく今後も世界中で愛刺されて行くだろう。
本作は、J・K・ローリングによって小説として刊行された最後のシリーズ作品であり、当初から全7巻構想とされていたシリーズの完結巻のPART-1である。
しかし2016年7月31日に当シリーズの後日談を描いた第8巻『ハリー・ポッターと呪いの子』(舞台脚本の書籍化)が発売されたために小説としては「完結巻」ではなくなっているようだ。
第8巻の映画化の具体的なスケジュールはまだ発表されていない。
この映画は、Amazon Primeで動画配信中: