「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」
(原題:Harry Potter And The Goblet Of Fire)
2005年11月18日公開。
シリーズ第4作。
興行収入:$896,730,264。
原作:J・K・ローリング
脚本:スティーブ・クローブス
監督:マイク・ニューウェル
キャスト:
役名 | 俳優 | 日本語吹替え | |
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ハリー・ポッター (タイトル・ロール) |
ダニエル・ラドクリフ | 小野賢章 | |
ロン・ウィーズリー | ルパート・グリント | 常盤祐貴 | |
ハーマイオニー・グレンジャー | エマ・ワトソン | 須藤祐実 | |
セドリック・ディゴリー | ロバート・パティンソン | 日野聡 | |
ビクトール・クラム | スタニスラフ・アイエネフスキー | 坂詰貴之 | |
フラー・デラクール | クレマンス・ポエジー | 小笠原亜里沙 | |
アラスター・ムーディ | ブレンダン・グリーソン | 小林修 | |
アルバス・ダンブルドア | マイケル・ガンボン | 永井一郎 | |
ミネルバ・マクゴナガル | マギー・スミス | 谷育子 | |
ルビウス・ハグリッド | ロビー・コルトレーン | 斎藤志郎 | |
セブルス・スネイプ | アラン・リックマン | 土師孝也 | |
フィリウス・フリットウィック | ワーウィック・デイヴィス | 田村錦人 | |
アーガス・フィルチ | デイビッド・ブラッドリー | ||
チョウ・チャン | ケイティ・リューング | 川庄美雪 | |
ドラコ・マルフォイ | トム・フェルトン | 三枝享祐 | |
ネビル・ロングボトム | マシュー・ルイス | 上野容 | |
フレッド・ウィーズリー | ジェームズ・フェルプス | 尾崎光洋 | |
ジョージ・ウィーズリー | オリバー・フェルプス | ||
ジニー・ウィーズリー | ボニー・ライト | 高野朱華 | |
コーネリウス・ファッジ魔法大臣 | ロバート・ハーディ | 篠原大作 | |
ルシウス・マルフォイ | ジェイソン・アイザックス | 諸角憲一 | |
バーテミウス・クラウチ・シニア | ロジャー・ロイド・パック | 佐々木勝彦 | |
バーテミウス・クラウチ・ジュニア | デイヴィッド・テナント | 桐本琢也 | |
イゴール・カルカロフ | ペジャ・ビヤラク | 清水明彦 | |
オリンペ・マクシーム | フランシス・デ・ラ・トゥーア | 久保田民絵 | |
嘆きのマートル | シャーリー・ヘンダーソン | 坂本千夏 | |
アーサー・ウィーズリー | マーク・ウィリアムズ | 梅津秀行 | |
リータ・スキーター | ミランダ・リチャードソン | 勝生真沙子 | |
エイモス・ディゴリー | ジェフ・ラウル | 長克巳 | |
ビンセント・クラッブ | ジェイミー・ウェイレット | 忍足航己 | |
グレゴリー・ゴイル | ジョシュア・ハードマン | ||
マルフォイとダンスを踊るボーバトンの生徒 | ダニエル・クロックフォード | ||
シェーマス・フィネガン | デヴォン・マーレイ | 渡辺悠 | |
ディーン・トーマス | アルフレッド・イーノック | 山本隆平 | |
パーバティ・パチル | シェファーリ・チョウドリー | 沢城みゆき | |
パドマ・パチル | アフシャン・アザド | 斎藤千和 | |
アンジェリーナ・ジョンソン | ティアナ・ベンジャミン | 松浦チエ | |
ナイジェル・ウォルバート | ウィリアム・メリング | 海鋒拓也 | |
アーニー・マクミラン | ルイス・ドイル | ||
ハンナ・アボット | Charlotte Skeoch | ||
ガブリエル・デラクール | アンジェリカ・マンディ | ||
フランク・ブライス | エリック・サイクス | 佐々木勝彦 | |
クラッブ | フィリップ・ラーム | ||
ゴイル | リチャード・ロッソン | ||
ワルデン・マクネア | アシュリー・アートス | ||
エイブリー | アレックス・パーマー | ||
ノット | イースター・フリエル | ||
シリウス・ブラック | ゲイリー・オールドマン | 辻親八 | |
ホグワーツ特急のワゴン販売員 | マーガリー・メーソン | ||
判事補 | アラン・ワッツ | ||
ジェームズ・ポッター | エイドリアン・ローリンズ | 後藤敦 | |
リリー・ポッター | ジェラルディン・ソマーヴィル | 田中敦子 | |
ピーター・ペティグリュー | ティモシー・スポール | 茶風林 | |
ヴォルデモート卿 | レイフ・ファインズ | 江原正士 |
あらすじ:
新学期初日。
伝説の三大魔法学校対抗試合がホグワーツで再開されることになったと、ダンブルドア校長(マイケル・ガンボン)が発表。
選手は、立候補した生徒の中から、炎のゴブレットが各校の代表選手1名ずつを選び出す。
ボーバトン校からは美少女フラー(クレマンス・ポエジー)。ダームストラング校からはスター的人気を誇るクラム(スタニスラフ・アイエネフスキー)。
ホグワーツからは誰もが認める人気者のセドリック(ロバート・パティンソン)。
ところが続いて、参加資格がないはずのハリー・ポッター(ダニエル・ラドクリフ)も選手に選ばれてしまった。
4人となった選手たちは、ドラゴンの卵をめぐる争奪戦、タイムリミットが設けられた水中戦、生きている巨大迷路を突破する最難関の頭脳戦という3つの課題に挑むことに。
特別に選手となったハリーは皆から卑怯者扱いされ、親友ロン(ルパート・グリント)との仲もこじれる。
だが試合で大活躍して皆の支持を一気に回復し、セドリックと同点一位の成績で最後の試合に臨むことに。
ところがその巨大迷路の中で、ハリーはセドリックと共に墓場へ飛ばされる。
そこで闇の帝王ヴォルデモート卿(レイフ・ファインズ)が甦り、セドリックが殺されてしまった。
ハリーがこの大会にエントリーさせられたのは、この墓場に誘い込むためだったのだ。
ヴォルデモート卿と対決するハリーだが、なんとか墓場を脱出。
そしてすべての下工作は、教師マッド・アイ・ムーディ(ブレンダン・グリーソン)に化けていたヴォルデモート卿の手下、バーティ・クラウチ・ジュニア(デイヴィッド・テナント)が行なったのだと判明。
セドリックを失うという大きな損失を抱えつつ、閉幕式が行なわれる。
そして学校はまた休みの時期に入り、ハリーとロンとハーマイオニー(エマ・ワトソン)は、新学期での再会を誓うのだった。
ネタバレ:
夏休み、ハリーは、奇妙な夢で目が覚める。
その夢とは、リトル・ハングルトンにあるリドルの館でヴォルデモートとピーター・ペティグリュー(ワームテール)が自分を殺す計画を立てていて、そこへ現れたマグルの老人フランク・ブライスがヴォルデモートに殺されるというものだった。
その後、ハリーはウィーズリー家からの招待を受け、上級生のセドリック・ディゴリー、その父エイモスとともにクィディッチ・ワールドカップの決勝を観戦しに会場に行く。
ハリーは会場で、魔法省の「魔法ゲーム・スポーツ部」部長、ルード・バグマンやロン・ウィーズリーの兄であるパーシーの上司、バーテミウス(バーティ)・クラウチ、そして彼の屋敷しもべ妖精のウィンキーらと出会う。
ウィンキーはハリーの手で自由の身となった屋敷しもべ妖精ドビーの知り合いであり、ドビーは本来は無給で働かなければいけない屋敷しもべ妖精でありながら、給料をもらえる職場を探しているため、新しい職場が見つからないのだと語る。
アイルランド対ブルガリアのクィディッチの試合をアイルランドが制した激戦のその夜、仮面をつけた複数の魔法使い、通称「死喰い人」(デスイーター)と呼ばれるヴォルデモート卿の配下たちによって13年ぶりにとある事件が起こる。
そしてハリー、ロン、ハーマイオニーの3人が混乱から逃げる途中、13年ぶりに不気味な闇の印(ヴォルデモート卿と死喰い人の印)が打ち上げられる。
事件現場の真下には魔法省の役員数十名が放った「失神呪文」に当たった妖精ウィンキーが、気づかないうちに失くしていたハリーの杖を持ち、失神していた。
クラウチは自分が指示した場所にウィンキーがいなかったことに激怒し、ウィンキーを解雇する。ハーマイオニーはそんなクラウチの行動に納得がいかず、腹を立てる。
新学期が始まり、元「闇祓い」アラスター・ムーディ(マッド-アイ)が「闇の魔術に対する防衛術」教授に就任する。
そしてアルバス・ダンブルドア校長が、ホグワーツ魔法魔術学校、ダームストラング専門学校、ボーバトン魔法アカデミーの3校による「三大魔法学校対抗試合(トライウィザード・トーナメント)」が約100年ぶりにこの一年間にわたって行われることになり、代表選手は各校の17歳以上の生徒から、ひとりずつ選ばれると発表する。
ハロウィーンの前日、ダームストラングとボーバトンの生徒たちと各校長たちがホグワーツに到着する。
次の日の夜、ダンブルドアは代表選手を選び出す「炎のゴブレット」を紹介し、立候補する者は名前を書いた紙をゴブレットのなかに入れるよう告げる。
代表選手の名前のみが、ゴブレットから出ることになっている。
結果、ホグワーツからはセドリック・ディゴリー、ダームストラングからはビクトール・クラム、ボーバトンからはフラー・デラクールが出場することとなる。
しかし、その3人が選ばれたあとも火は燃えつづけ、ゴブレットからハリーの名前が出てくる。
ハリーは自分の名前を入れていなかったため困惑するが、魔法契約の拘束力により辞退できず、4人目の代表選手として三大魔法学校対抗試合に出場することになる。
規定外でありながらも代表となったハリーは、多くの生徒からひんしゅくを買うことになり、親友のロンにも疑われ、絶交状態になる。
さらに記者のリータ・スキーターが悲劇的に脚色した中傷記事が「日刊予言者新聞」に掲載され、生徒たちからはさらなる誤解を受ける。
第一の課題は、1頭のドラゴンから第二の課題についてのヒントが隠されている金色の卵を奪うことであった。
ルビウス・ハグリッドの助けもあってこの課題を早く知ったハリーは、クラムとフラーの二人も課題の内容を知っていることに気付き、セドリックにも内容を教える。
ハーマイオニーの助力を得てドラゴンを出し抜く方法を考えていたハリーは、ムーディからのアドバイスを参考に「呼び寄せ呪文」の練習を始める。
第一の課題で、ハリーは呼び寄せ呪文を使って、シリウス・ブラックからもらった箒(ほうき)「ファイアボルト」での飛行による陽動作戦で金の卵を奪う。
肩を怪我するものの、結果はクラムと同点で1位になる。
ロンの誤解も解け、ふたりは仲直りする。
ある日、ハリーがハーマイオニーに連れられホグワーツの厨房を訪れると、そこではドビーが働いていた。
彼は、週給1ガリオン、1か月に1日の休日をもらっていると言い、ハーマイオニーは喜ぶ。
一方、ドビーと一緒にダンブルドアに雇われたウィンキーは、クラウチを思って泣き続ける日々を送っていた。
三大魔法学校対抗試合にともない、クリスマスにダンスパーティが開かれることとなる。
ハリーたち代表選手はパートナーと最初に踊ることが決められており、ハリーはパートナーを探さなくてはならなくなる。
意を決して初恋の相手、チョウ・チャンに申し込むが、セドリックと行くことになっていると断られる。
ロンもフラーに申し込むが断られ、ふたりは焦る。
ロンは、最後の手段だとばかりにハーマイオニーを誘うが、彼女はすでにパートナーが決まっていると言われ、断られる。
なんとか学年一の美女のパーバティ・パチルを誘うことに成功したハリーは、彼女の妹のパドマ・パチルをロンに紹介してもらえることになり、ふたりともパートナーが決まる。
パーティ当日、ハリーとロンは、美しくドレスアップしてクラムのパートナーとなっているハーマイオニーを見て驚く。
パーバティとパドマに愛想をつかされたふたりが庭を歩いていると、セブルス・スネイプがダームストラングの校長イゴール・カルカロフにホグワーツから逃げるよう言っているのを聞く。
さらに、ハグリッドがボーバトンの校長、オリンペ・マクシームに自分が半巨人であることを明かすのも聞き、ショックを受ける。
第二の課題が近づいているにもかかわらず、ハリーは金の卵のヒントの謎を解き明かせていなかった。
ダンスパーティの帰りにセドリックから卵を持って監督生のバスルームに入るよう言われていたため、意を決しそれを実行する。そこでハリーは嘆きのマートルに出会い、その助言に従って卵を水の中に入れてみると、水中人(マーピープル)の歌が聞こえてくる。
その歌の内容は「湖の深い底にいる自分にとって大切なものを時間内に取り戻せ」というものだった。
風呂場から帰る途中、ハリーは「忍びの地図」に書かれているスネイプの研究室に、病気のため、クリスマスからホグワーツに姿を見せていない「バーテミウス・クラウチ」と書かれているのを見つけ、不思議に思う。
卵の中のヒントは分かったものの、どうやって水中で呼吸すれば良いのか分からないハリーは、ロンとハーマイオニーと図書室で本を調べるが、ふたりは途中でマクゴナガルから呼び出されたまま戻って来ない。
ひとりで探しているうちに眠り、試合開始の10分前にドビーに起こされる。
諦めかけたハリーはドビーから鰓昆布を使うアドバイスを受け、試合に参加する。
湖の底にはロン、ハーマイオニー、フラーの妹のガブリエル、チョウが水魔に捕らわれていた。
チョウがセドリックに、ハーマイオニーがクラムに助けられ陸に向かう中、フラーだけが現れない。
ハリーはロンとガブリエルを連れて、棄権したフラーを除く3人のうちの最後に陸に戻る。
ハリーは到着が一番遅かったが、その行いは非常に道徳的であるとの判断で、カルカロフを除くすべての審査員から高得点を受け、2戦の合計でセドリックと同点一位となる。
ホグズミード村に隠れ住んでいるシリウス・ブラックを訪ねたハリー、ロン、ハーマイオニーは、彼からクラウチの息子のことを聞かされる。
死喰い人だったクラウチの息子は、父親に見捨てられアズカバンに送られたあとに死亡し、クラウチ自身も周りから息子の行状を監督できなかったことを批判され、魔法省での立場が悪くなり、今に至っているという。
一方、リータ・スキーターに中傷の記事を書かれたハーマイオニーは、学校に出入り禁止になっているはずの彼女が、なぜ個人的な会話を立ち聞きして記事にできるのかを探り始める。
第三の課題の説明を受けたあと、クラムと歩いていたハリーは浮浪者のような姿になったクラウチを見つける。わけのわからないことを口走るクラウチをクラムに見張らせ、ハリーはダンブルドアを呼びに行く。
戻るとそこにクラウチの姿はなく、クラムが失神し倒れていた。
クラムは無事だったが、ハリーはむやみに出歩かないようにハグリッドとシリウスから注意を受ける。
ハリーが占い学の授業中に居眠りをしていると、ヴォルデモートがワームテールを拷問する夢を見る。
額の傷の痛みで目が覚めたハリーはダンブルドアに報告に行く。
校長室に行くとダンブルドアはファッジ、ムーディと共にクラウチが現れた場所を見に行くところだった。
ハリーは校長室で待つように言われる。
待っている間、部屋にあった水盆「憂いの篩(うれいのふるい)」に顔を入れ、ハリーはダンブルドアの「記憶」のなかに入る。過去にクラウチの息子が法廷で父親に裁かれている場面を見て、同級生ネビル・ロングボトムの両親がクラウチの息子とベラトリックス・レストレンジに拷問された末に、狂人となったことを知る。
その後、戻って来たダンブルドアに夢のことを話し、ネビルの両親については黙っているよう忠告され、ハリーは校長室を出る。
第三の課題ではハリーは迷路でスフィンクスやほかの選手たちを抜かし、今まで助け合ってきたセドリックと一緒に優勝杯を取る。
しかし、優勝杯は移動キーになっており、ふたりは「トム・リドル・シニア(ヴォルデモートの父親)」と書かれた墓があるリトル・ハングルトンに連れて行かれ、セドリックは待ち構えていた配下のワームテールに死の呪いで殺される。
そしてその後、ヴォルデモート卿は、父親の骨、下僕(ワームテール)の肉、敵(ハリー)の血という3つのアイテムにより、ついに復活する。
その後、配下の死喰い人たちがヴォルデモートの招集に応じて集まる。
そして、ハリーはヴォルデモートと決闘するが、互いの呪文がぶつかりあったとき、ヴォルデモートの杖で殺された人々のゴーストのような姿が杖から現れる。
ハリーは現れた両親のアドバイスや、セドリックのゴーストの最後の願いによって助けられ、セドリックの亡骸とともにホグワーツに戻る。
直前まで墓場で起きていた惨事をまだ信じきれないハリーは、何があったのかをダンブルドアに嗚咽しながら話す。
ハリーは優しく諭すムーディに連れられて彼の部屋へと向かうが、そこでムーディは「闇の印」を打ち上げたのも、錯乱の呪文をゴブレットにかけてハリーの名前をゴブレットに入れたのも、さらにハリーが優勝するよう仕向け、ゴブレットを移動キーに替えたのも自分だと語る。
ムーディは真相を話し終えると、周りを警戒しながらもハリーに向かって杖を上げる。
唖然として動けないハリーだが、間一髪のところでダンブルドアに救出される。
ムーディが所持していた魔法のトランクの中からは本物のムーディが現れ、同時に狂気に取り憑かれハリーを殺そうとする偽のムーディは、ポリジュース薬(変身薬)を飲み忘れていたため元の姿に戻った。
その正体はクラウチの息子のバーテミウス・クラウチ・ジュニアであった。
「忍びの地図」に現れた「バーテミウス・クラウチ」の名前は、父親と同じ名前をつけられた彼のものであった。
「真実薬」を飲まされたクラウチ・ジュニアは、アズカバンにいたとき、余命が短いと分かっていた母親が父親に、代わりに自分を助けるよう頼んで、ポリジュース薬で互いに姿を変え脱獄したこと、その後で父親に服従の呪文で監禁されたが、徐々に呪文を打ち破るようになったこと、クラウチ・ジュニアがまだ生きていると知ったヴォルデモートが家にやって来たこと、そして父親を逆に服従させ、ムーディを捕えて彼に変身し、ホグワーツに入ったことを語る。
さらに息子は父親を、ハリーがクラムと歩いていた日に殺したという。
その場に呼び出されていたウィンキーは、それを聞いて号泣する。
ハリーは、ヴォルデモートの杖から両親やセドリックの姿が現れたのは、ヴォルデモートの杖とハリーの杖の芯に使われている不死鳥の尾羽が、フォークスのものだったからだとダンブルドアに聞かされる。
ロン、ハーマイオニー、ロンの母のモリー、兄のビル、シリウスに付き添われ医務室に入院することになったハリーのもとに、魔法大臣コーネリウス・ファッジが訪れる。
ファッジに付き添っていた吸魂鬼はクラウチ・ジュニアの魂を吸い取り、ハリーのことを中傷記事にするリータの記事を信じるファッジは真っ向からヴォルデモートの復活を信じず、ハリーに優勝賞金1千ガリオンを与えてすぐに去る。
ダンブルドアはファッジと決別し、かつての仲間に連絡をとるようにシリウスに告げ、スネイプにも任務を与える。
終業式の祝いの席で、ダンブルドアは生徒たちにセドリックの死とヴォルデモートの復活について語る。
ハリーは賞金をセドリックの両親に渡そうとするが断られたため、悪戯(いたずら)用品専門店を開くのに資金が必要なウィーズリーの双子兄弟に与える。
ハーマイオニーは、リータ・スキーターが無許可の「動物もどき」(アニメーガス)であることを暴き、一年間ペンを持たないよう命令する。
汽車の中で楽しい一時を過ごしたハリーは、ふたたびダーズリー家に帰宅するのであった。
コメント:
シリーズの中で最も面白いとされているのが、この第4作である。
第3弾までは、まだ復活していないヴォルデモートが様々な策を巡らし、ハリーポッターを亡き者にしようとしてきた。
しかし、今回は、何とヴォルデモート自身が復活をしてしまう。
そして、その結果・・・、ハリーポッターは亡き両親の力を借り生き延びたが、生徒の中からとうとう死者を出してしまう。
その犠牲者が人気者のセドリックだった。
ヴォルデモートの復活とか、ハリーの夢のシーンとか闇の部分が徐々に増えていて、多少暗い感じはあるが、魔法対抗試合やダンスパーティなど明るいシーンも多く、ドラゴンとの対決シーンもワクワク感が満載だ。
何といっても、数限りなく登場する魔法ガジェットが愉しい限りだ。
眼前に見る迫力はすばらしい。
シリーズが進むにつれ、物語が面白くなっていくように作られているのが分かる。
少年の成長物語とともに、悪の巨頭との対決が徐々に盛り上がっていく。
本作でも、聞きなれない言葉がどんどん出て来る。
まず、タイトルにもある「炎のゴブレット」とは、何か。
まず、普通の「ゴブレット」とは、ワイングラスのようなガラスの器で、それ自体には大きな意味はない。
劇中での「ゴブレット」は巨大で、魔法の世界では魔術を書けるのにうってつけの器具のようだ。
その器を使って、第4の選手としてハリーが選ばれるシーンがあるが、これは選手の選抜を行うダンブルドア校長の魔法の力によるものなのだ。
コブレットの中で炎が燃え続けるが、その結果最後にハリーの文字が出て来るという手品のようなテクニックで、第4の選手としてハリーが決定するというマジックを見せられるというわけだ。
そのシーンを強調して、この映画のタイトルが「炎のゴブレット」となっているのだ。
実際には、ハリーを亡き者にしょうとしてきたヴォルデモートという悪人がこの作品で復活するという部分がクライマックスなのだが、それはすぐ分からないようにしている。
「ファイアボルト」とは、何か。
これは、1993年製で、価格は500ガリオン(日本円で約435,000円)の空飛ぶ箒(ほうき)のこと。
レース用に開発された箒で、10秒で240km/hまで加速可能。固有の識別番号が最高級トリネコ材の柄に刻まれており、尾には一本一本厳選されたシラカンバの小枝を使用。
性能も、それまで最高性能だったニンバス2001を圧倒する。
ハリーは第3作でシリウスより授けられ、失ったニンバス2000の代わりに使用することになる。
水盆「憂いの篩(ふるい)」とは、何か。
これは、浅い洗面器(水盆)の形をした、石で作られた魔法の道具のこと。
縁にはルーン文字やハリーが見たこともないような記号が刻まれ、ダンブルドアはこの中に自分の記憶を保存していたのだ。
使用する者は、魔法の杖を使って、頭のなかにある記憶や思い出を取り出して、その盆へ投じる。
銀白色のくねくねした流体のようなもので、それを盆に入れると、渦を巻いて、長期保存ができる。
篩に頭を付けて潜ることで、その記憶を追体験できる。他人の記憶でも可能。
また、ここに記憶を保存しておくと、その間は開心術で誰かに記憶を見られる心配がない。
ホグワーツの歴史ある品である。
「真実薬」とは、3滴ほど飲ませるだけで、その人物が持っている秘密をすべて話させることができる薬で、一種の自白薬。鎮静効果もあるらしく、服用者は敵対者からの質問にも抵抗することなく答えている。
とても強力なため、魔法省が所持や使用を制限している。
また、生徒への使用は禁じられているようである。外見は無色無臭、透明。
「服従の呪文」とは、許されざる呪文のひとつで闇の魔術。
魔法界においてもっとも強力で忌み嫌われる呪文のひとつである。
この呪文がかけられると、かけた者の完全なる支配下に置かれ行動をコントロールされる。
例外的な強さを持つ物であれば抵抗を試みることができるようだ。
「錯乱の呪文」とは、対象を錯乱させる呪文。
物に対して掛けることも可能であり、第4作では、まさに、三大魔法学校対抗試合の選手を選ぶゴブレットが錯乱させられるのだ。
「ポリジュース薬(変身薬)」とは、飲んでから1時間、変身したい人物とまったく同じ外見になる薬。
視力、片目や片足などの損傷も再現するが、薬の効果が切れたときも、もとの姿への影響はない。異性への変身も可能。
ただし変身するのは肉体だけで、衣服や義手は再現しない。
誤って動物の一部を入れたものを飲むと、中途半端に変身し、もとの姿に戻れなくなる。
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