芥川龍之介
小学生の頃から国語の教材として使われている、おなじみの小説の代表はなんだろうか。
それは、夏目漱石の『坊っちゃん』と、芥川龍之介の『蜘蛛の糸』である。
この作家の特徴は、短編がほとんどであるということだ。
また、作品の内容はさまざまだが、日本神話や仏教、キリスト教などの宗教関係の逸話や、平安時代や鎌倉時代の説話集などからヒントを得ている小説が多い。
多くの作品は、分りやすく、青少年でも理解できる文章になっていて、幼少期から親しめるものが多い。
たとえば、『トロッコ』、『杜子春』、『鼻』、『芋粥』など。
人間の心情を巧みに描いていて、文学的な技巧にも優れており、どこから読んでも美しいと思える点も龍之介作品の魅力とされている。
龍之介は、子ども好きとしても知られ、児童向けの小説も多く手がけた龍之介の作風には、人間という生き物への愛情が満ち溢れているのだ。
映画化されたものとして最大の作品は、なんといっても1950年の「羅生門」である。
これは、黒澤明の監督で、三船敏郎主演、京マチ子、森雅之などが出演した名作。
芥川龍之介の短編小説『藪の中』を原作とし、タイトルや設定などは芥川の短編小説『羅生門』が採用されている。
第12回ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞、第24回アカデミー賞で名誉賞(現在の国際長編映画賞)を受賞している。
これから、この作家の出自や経歴、主な作品をレビューし、その後に映画作品をひとつずつレビューして行きたい。
出来る限り、普段見かけない裏の情報も取り込みながらアップして行くよう心掛けたい。
ご期待ください。