「渇き。」
2014年6月27日公開。
第3回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作品の映画化。
興行収入:7.5億円。
原作:深町秋生『果てしなき渇き』
脚本:中島哲也、門間宣裕、唯野未歩子
監督:中島哲也
キャスト:
- 藤島昭和 - 役所広司
- 加奈子 - 小松菜奈
- 「ボク」(瀬岡) - 清水尋也
- 浅井 - 妻夫木聡
- 愛川 - オダギリジョー
- 松永 - 高杉真宙
- 遠藤 - 二階堂ふみ
- 森下 - 橋本愛
- 長野 - 森川葵
- 桐子 - 黒沢あすか
- 咲山 - 青木崇高
- 辻村 - 國村隼
- 緒方 - 星野仁
- 島津 - 中島広稀
- チョウ - 康芳夫
- 東 - 中谷美紀
- 金髪の男 - 葉山奨之
- コンビニ店員 - 渡辺大知
あらすじ:
元刑事の藤島昭和(役所広司)のもとに、ある日別れた妻から、娘の加奈子(小松菜奈)の行方がわからなくなったと連絡が入る。
家族を失った原因について顧みずに、理想の家族像を手に入れようと思い描き、なりふり構わず娘の行方を追う藤島。
娘の交友関係を洗ううちに、成績優秀で学校の人気者だったはずの加奈子のとんでもない側面が露わになっていく……。
コメント:
第3回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞した深町秋生の小説『果てしなき渇き』(宝島社・刊)を映画化。
最高にぶっ飛んだ映画。
役所広司、オダギリジョー、妻夫木聡、二階堂ふみ、中谷美紀、國村隼、橋本愛などが、すごいキャラクターを演じている。
注目は、ヒロインを演じた新人の小松菜奈。
菅田将暉の妻である。
中島哲也監督によって、本作のオーディションで発掘された。
主人公の娘・藤島加奈子役に扮して演技に初挑戦している。
この新人の命がけのぶっ飛んだ熱演が本作の原動力になっている。
2時間があっという間に感じる完成度の高さ。
カット割の多用さ、映像描写が繊細かつ彩良く作り込まれていて
見ていて飽きがこない。
行方不明になった娘の真の姿を追い求める役所広司扮する刑事。
人間性など皆無の、アクマの本性を持った娘。
彼女は見る者を魅了し、人を惹きつけは滅茶苦茶にしてしまうのだった。
日常に潜む狂気に満ちた情景を、中島哲也監督がカラフルかつハードボイルドに描いた異色作。
時系列も人間関係も断片的なため、まさにミステリアスだ。
読解力、推理力を鍛えるには格好の練習台になるかも。
最後は、ヒロインの父を演じた役所広司と、担任の女教師を演じた中谷美紀との一騎打ちとなる。
やはり、このベテラン二人の殺し合いのシーンはなかなかの迫力だ。
こういう場面によってこの映画は見事なエンドを迎える。
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