「阪急電車 片道15分の奇跡」
2011年4月29日公開。
片道15分のローカル線・阪急電車を舞台にした感動作。
興行収入:11.4億円。
原作:有川 浩(ひろ)「阪急電車」
脚本:岡田惠和
監督:三宅喜重
主題歌:aiko「ホーム」
キャスト:
- 高瀬 翔子 - 中谷美紀
- 森岡 ミサ - 戸田恵梨香(兵庫県神戸市出身)
- 萩原 時江 - 宮本信子(若い頃の時江 - 黒川芽以)
- 伊藤 康江 - 南果歩(兵庫県尼崎市出身)
- 権田原 美帆 - 谷村美月(大阪府出身)
- 門田 悦子 - 有村架純(兵庫県伊丹市出身)
- 萩原 亜美 - 芦田愛菜(兵庫県西宮市出身)
- 小坂 圭一 - 勝地涼
- カツヤ - 小柳友
- マユミ - 相武紗季(友情出演)(兵庫県宝塚市出身)
- 羽田 健介 - 鈴木亮平(友情出演)(兵庫県西宮市出身)
- 披露宴の会場係 - 大杉漣(特別出演)
- 小峰 比奈子 - 安めぐみ
- 小林駅の駅員 - 菊池均也
- 門田 悦子の友達 - 森田涼花(京都府京都市出身)
- 樋口 翔子 - 高須瑠香(大阪府出身)
- 健吾 - 高橋努
- 遠山 竜太 - 玉山鉄二(京都府出身)
あらすじ:
ある日、結婚式に出席したOLの翔子(中谷美紀)は、花嫁と見間違えるような純白のドレスで現れ、新郎新婦を唖然とさせる。
それは、彼女の復讐だった。
会社の同僚でもある婚約者を後輩に寝取られた翔子。
別れ話を切り出してきた婚約者に出した条件が、結婚式への出席だった。
新郎新婦を尻目に、颯爽と披露宴会場を後にした翔子。
帰宅途中の電車で、好奇の視線を集める彼女に老婦人が声をかけてくる。
その老婦人とは、曲がったことの嫌いな時江(宮本信子)。
孫の亜美(芦田愛菜)と電車に乗っていたところ、純白のドレスに引き出物というチグハグないでたちの翔子が気になって、声をかけたのだった。
女子大生ミサ(戸田恵梨香)の悩みは、恋人カツヤ(小柳友)のDV。
2人で同棲するための物件を見に行く途中、電車に乗り合わせたドレス姿の翔子のことを話しているうちに口論となり、カツヤが降りてしまう。
それを見ていた時江が吐き捨てた“くだらない男ね”という言葉で、ミサは別れを決意するが……。
セレブ気取りの奥様グループに嫌々付き合っている庶民派主婦の康江(南果歩)。
今日も高級レストランでのランチに誘われ、胃痛を我慢して出かける。
電車内で傍若無人に振舞う奥様グループに肩身の狭い思いをしていた康江は、“おばちゃんってサイテー”という、ミサからの厳しい言葉を耳にして、急激に体調が悪化してしまう。
地方出身で都会の雰囲気に馴染めない大学生の権田原美帆(谷村美月)と圭一(勝地涼)。
ある日、電車の中で出会った2人だったが、その距離は近づくのだろうか……。
大学受験を控えた女子高生の悦子(有村架純)は、人はいいがアホな社会人の竜太(玉山鉄二)と付き合っている。
下校時の電車内で友人たちから進展状況を問い詰められるが、プラトニックな関係は保ち続けていた。
だがある日、高校の担任から第一志望の大学は難しいと言われ、自暴自棄になって竜太とラブホテルに向かうが……。
コメント:
有川浩のベストセラー小説を、三宅喜重監督が映画化した感動作。
舞台は、宝塚~西宮北口を約15分で走る阪急今津線。
それぞれ“愛”に対する悩みを抱えた人々が偶然乗り合わせたローカル線で起こる、あたたかい奇跡の物語。
とにかく、自分の恋人を奪った女の結婚披露宴に、純白のウェディングドレスを着て参加するという常識を無視した中谷美紀の姿がカッコいい。
拍手喝さいだ。
そのあとの彼女を激励する宮本信子の温かい笑顔がたまらなく美しい。
その激励に心から涙する中谷美紀。
次第に元気を取り戻して行く彼女の心境の変化が見られる。
人はこうやって元気になれるのかも。
こういう映画は心に沁みる。
日本は、極東の小島に住み、独自の言語、独自の習慣を守り続ける、世界の中でもユニークな国だ。
こういう国では、とにかく毎日同じ規則や習慣に縛られて自由が全く無いと感じさせられる人たちが苦しい毎日を送っているのだ。
そんな中で、本音で生きて行こうとする人がいると元気が出る。
日本は、世界一平和で、豊かで、良い国だ。
だが、窮屈で肩がこる変な国でもあるのだ。
この映画は、そんな日本人のストレス発散にちょうど良い名作だ。
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