宮本信子の映画 「お葬式」 伊丹十三監督デビュー作! 各賞総なめのヒット作! | 人生・嵐も晴れもあり!

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「お葬式」

 

お葬式 : 作品情報 - 映画.com

 

「お葬式」 予告編

 

1984年11月17日公開。

父の死去で、初めて喪主になる男の姿と、そこに集まる人々を描くファミリー・コメディ。

伊丹十三の監督初の作品。

配給収入:12億円。

 

受賞歴:

1984年 第9回 報知映画賞 特別賞
1984年 第9回 報知映画賞 助演女優賞(菅井きん)
1984年 第9回 報知映画賞 作品賞

1985年 第8回 日本アカデミー賞 最優秀監督賞(伊丹十三)

1985年 第8回 日本アカデミー賞 最優秀脚本賞(伊丹十三)

1985年 第8回 日本アカデミー賞 最優秀主演男優賞(山崎努)

1985年 第8回 日本アカデミー賞 最優秀主演女優賞(菅井きん)
1985年 第8回 日本アカデミー賞 優秀主演女優賞(宮本信子)

1985年 第8回 日本アカデミー賞 優秀助演男優賞(財津一郎)

1985年 第8回 日本アカデミー賞 最優秀作品賞

 

監督・脚本:伊丹十三     


キャスト:
山崎 努:井上佗介(夫)       

宮本信子:雨宮千鶴子(妻)
菅井きん:雨宮きく江(母)      

大滝秀治:雨宮正吉(伯父)
奥村公延:雨宮真吉(父)      

財津一郎:里見(マネージャー)
江戸家猫八:海老原(葬儀屋)    

友里千賀子:綾子(千鶴子の妹)    
尾藤イサオ:成(しげる)         

岸部一徳:明
津川雅彦:木村先生         

横山道代:木村夫人
小林 薫:猪ノ瀬(火葬場職員)  

海老名美どり:キヨちゃん
高瀬春菜:斉藤良子          

香川良介:老人会長
藤原釜足:小さい老人         

田中春男:老人
関 弘子:冠婚葬祭の先生      

佐野浅夫:黒崎
井上陽水:郵便配達人         

笠 智衆:住職

それは映画だった『お葬式』 : 映画をつなげて観るブログ

あらすじ:

 

井上佗助(山崎努)、雨宮千鶴子(宮本信子)は俳優の夫婦だ。

二人がCFの撮影中に、千鶴子の父が亡くなったと連絡が入った。

千鶴子の父・真吉(奥村公延)と母・きく江(菅井きん)は佗助の別荘に住んでいる。

その夜、夫婦は二人の子供、マネージャーの里見(財津一郎)と別荘に向かった。

一行は病院に安置されている亡き父と対面する。

 

佗助は病院の支払いを里見に頼み、20万円を渡すが、費用は4万円足らず、その安さにおかしくなってしまう。

佗助にとって、お葬式は初めてのこと、全てが分らない。

お坊さんへの心づけも、相場というのが分らず、葬儀屋の海老原(江戸家猫八)に教えてもらった。

別荘では、真吉の兄で、一族の出世頭の正吉(大滝秀治)が待っており、佗助の進行に口をはさむ。

そんな中で、正吉を心よく思わないしげる(尾藤イサオ)が、千鶴子をなぐさめる。

 

そこへ、佗助の愛人の斉藤良子(高瀬春菜)という女が、手伝いに来たと現れる。

良子はゴタゴタの中で、佗助を外の林に連れ出し、抱いてくれなければ二人の関係をみんなにバラすと脅した。

しかたなく、佗助は木にもたれる良子を後ろから抱いた。

そして、良子はそのドサクサにクシを落としてしまい、佗助はそれを探して泥だらけになってしまう。

 

愛人の良子は満足気に東京に帰り、家に戻った佗助の姿にみんなは驚くが、葬儀の準備でそれどころではない。

告別式が済むと、佗助と血縁者は火葬場に向かった。

煙突から出る白いけむりをながめる佗助たち。

全てが終り、手をつなぎ、集まった人々を見送る佗助と千鶴子の姿があった。

 

日本映画専門チャンネル on Twitter: "【総力特集 伊丹十三の映画】 よる9時からは、#伊丹十三 の記念すべき監督デビュー作「お葬式 」を放送します。義父の葬式を体験する主人公を中心に、通夜から火葬まで3日間の出来事を様々なエピソードを盛り込んで描く、ヒューマン ...

 

コメント:

 

宮本信子の夫である伊丹十三が初めてメガホンを取った作品。

監督デビューは51歳と遅咲きである。

伊丹十三は、伊丹万作という著名の映画監督の実の子。

予想外の大ヒットとなり、伊丹十三と宮本信子は一気に知名度をアップさせた。

 

 

伊丹十三は、監督の前に、俳優としてすでに映画に出演している。

この人は、1933年5月15日に映画監督・伊丹万作の子として誕生した。

舞台芸術学院に学び、1960年1月、26歳の時大映に入社、父・伊丹万作と小林一三の名にちなみ「伊丹 一三」という芸名を永田雅一にもらい俳優となる。

身長は180cm。当時の日本人としては、そして俳優としても、かなり背が高い方だった。

 

1960年5月にスクリプター野上照代より、日本映画界の巨人である川喜多長政・川喜多かしこの娘の川喜多和子を紹介され、同年7月に結婚。

1961年、大映を退社する。その後『北京の55日』(1963年)『ロード・ジム』(1965年)などの外国映画に出演し、話題となる。

1962年に妻・和子と自主短編作品『ゴムデッポウ』を制作、1963年に上映された。

1965年には、外国映画に出演した際のロケ道中をまとめたエッセイ『ヨーロッパ退屈日記』を出版しヒット。その後も『女たちよ!』など軽妙なエッセイを次々と発表し、文筆業にも活動の場を広げた。

1966年10月26日、川喜多和子と協議離婚。

 

大島渚監督作品「日本春歌考」(1967年)で、共演者の一人であった女優の宮本信子と出会う。

同年、「マイナスをプラスに変える」意味で「伊丹 十三」と改名し、映画とテレビドラマで存在感のある脇役として活躍した。 

1969年に山口瞳の媒酌で宮本と再婚した。

 

本作は、当時厳粛な儀式であった葬儀を取り上げた作品である。

初めて出す葬式に右往左往する家族と周囲の人びとの姿をコミカルに描き、暗いタイトルにもかかわらず作中には笑いが溢れるギャップが大きな話題を呼んだ。

 

お葬式という映画 | 桃林の桃源郷

 

そのタイトルだけでメジャー映画会社はどこも配給を断った。

公開当初は不謹慎な題材を扱っていたとして期待されなかったが、予想を覆すヒットを記録。

結局はATGの親会社である東宝の番線に乗って全国公開となった。

日本アカデミー賞を始めとする各映画賞を総なめにした。

 

映画 お 葬式

 

亡くなった真吉とその妻きく江が三河出身という設定にもかかわらず、夫婦(生前)親族の会話で頻繁に使われるのは名古屋弁である。

現に名古屋市出身の宮本信子も劇中で頻繁に名古屋弁を使っている。

公開当時、ロケ地である湯河原の町中に「お葬式」と大きく描かれたポスターが一斉に貼られた。

 

老人会会長役で出演している香川良介は、伊丹の父で映画監督の伊丹万作の作品に常連出演していた。

伊丹の次男である池内万平が山崎努・宮本信子演じる夫婦の次男役として出演している。


俳優の『井上侘助』と 妻で やはり女優の『雨宮千鶴子』

夫婦共演のCM撮影を行っている所に 突然「千鶴子」の父『雨宮真吉』が亡くなったと連絡が入る

親族代表として葬式を出さなくてはならなくなった「侘助」はマネージャー『里見』の助けを借りつつも・・・・途方に暮れる

「千鶴子」の母『きく江』や 千鶴子の妹『綾子』夫婦、そして真吉の兄『正吉』とともに 遺体を伊豆の別荘に運び、お通夜の準備に取り掛かる

葬儀屋『海老原』とともに、お通夜当日の朝を迎える侘助達

そこに、喪服を着た侘助の愛人・良子が手伝いとしてやって来て、とんでもない展開に・・・・・・


書籍「映画『お葬式』シナリオつき絵コンテノート」 | 二村旅人のブログ
   
夫婦揃って俳優の 自分の娘とその旦那が 住んでいた別荘
遠くに海を望み 緑の林に囲まれたログハウス造りの素敵な住まい

そこで 隠居生活をしてる老夫婦

久しぶりの健康診断で異常なしの診断に 気を緩めたのか老夫は
鰻の蒲焼にロースハム アボカドを買って帰り お酒を呑みつつ
機嫌良く 夕食をしている 夕焼けが海を赤く染め 沈んでゆく

老夫 「これから120才迄生きるんだ 話し相手になって
一緒に食事をしてくれる 19か20才の妾が欲しいな・・・・ 
それが 儂の あこがれなんじゃけど ばあさん どう思う?」

老妻「馬鹿らしい 爺さんの戦争体験やら 自慢話 誰が聴きたがるの
   ・・・・好きにしたらいいんじゃないの・・・・」

この直後 突然 苦しみ出し 病院に担ぎ込まれたものの・・・・
あっけなく逝ってしまう老夫

そこから お葬式の 一連の流れが始まり その様子が描かれるのだが
悲しみにくれ 厳粛であるべきなのだが、

その非日常の世界に 慣れてない故か よ~く観察してみると
色々と 面白く そして滑稽な人間達の行動が見えて・・・・

「葬式入門ビディオ」を観ながら練習する夫婦(山崎努と宮本信子)
入院費や死亡診断書の支払いが安いので笑ってしまうマネージャー
仏を病院から自宅に運ぶ際 棺に入れるか入れないかを迷う

仏の前で「東京だよオッカサン」を歌い踊る二人・・・
火葬場の裏側から 仏の燃えるのを興味津々覗く皆
などなど よくもまあ 詳しく観察してて・・・・

 

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