トム・クルーズの映画 「ハスラー2」 ビリヤード界のトップを目指す男たちを描くドラマ! | 人生・嵐も晴れもあり!

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「ハスラー2」

The Color of Money

 

 

 

ハスラー2 予告編

 

Tom Cruise in The Color of Money

 

 

1986年12月13日日本公開。

ビリヤード界のトップを目指す男たちを描くドラマ。

トム・クルーズとポール・ニューマンのダブル主演。

 

 

脚本:リチャード・プライス

監督:マーティン・スコセッシ

出演者:

ポール・ニューマン
トム・クルーズ

メアリー・エリザベス・マストラントニオ

 

 

あらすじ:

かつてのハスラー、エディ(ポール・ニューマン)は50代になり、頭には白いものがまじっていた。

あのミネソタ・ファッツと死闘を演じてから、25年が経っていた。

今は酒のセールスで生計をたて、恋人のジャネル(ヘレン・シェイヴァー)との老後の生活のことなども考えていた。

ある日、エディは若いハスラー、ヴィンセント(トム・クルーズ)と出会った。

天性の閃きを感じさせる腕の冴えにエディは若い頃の自分の姿を重ね合わせた。

数カ月後にアトランティックシティで、ナインボールの大会がある。

エディとヴィンセントはチームを組んでその大会に参加することにした。

ヴィンセントの恋人カルメン(メアリー・エリザベス・マストラントニオ)も加わって、3人の旅が始まった。

この旅で、エディはどうしてもヴィンセントを一流のハスラーに仕立てあげようと思った。

ゲームの勝ち方、負け方、そして負けて金をかせぐ方法など。

トラブルも起こった。

カルメンとエディの仲を疑って、分かれ分かれになった。

アトランティックの大会に参加して勝ち上がっていった2人は、準決勝で顔を合わせる。

凄まじい激戦ののちエディはヴィンセントを破った。

打ちひしがれて床に崩れ落ちるヴィンセント。

翌日、エディはヴィンセントがわざと負けたのを知った。

そして、それを見破れなかった自分の老いを知った。

たしかにヴィンセントは全盛期の自分を超えていた。

ヴィンセントは次のヒューストン大会に向かって旅立って行った。

巣を離れて飛立つ若鷲のように。

 

 

コメント:

 

カッコいいビリヤードの世界に生きるハスラーのスリリングドラマ。

若々しいトム・クルーズと、老いが目立つポール・ニューマンの、師弟関係とライバル意識が入り混じる素晴らしい作品だ。

かつてハスラーだったエディに扮するポール。

若いビンセントを演じるのがダブル主演のトムだ。

エディは、ビンセントと旅をしていると若い頃の闘志が漲り、自身ももう一度ビリヤードを始めることになる。
二人の真剣勝負は最後までは描かれていないが、老いには勝てないので二人の勝負はビンセントが勝ったのかも。
いや、最後の最後はベテランのエディが勝つのでは。

こんな思いが観客に思わせてくれ余韻たっぷりのエンディングになっている。

 

 

ロバート・デ・ニーロの「タクシー・ドライバー」などで有名なスコセッシ監督の演出が光る。

ビリヤードのシーンは、カットを割らないことで担保されるリアリティが凄すぎる。

普通にみんなビリヤードがうますぎなのだ。
長回しでガシガシ落としていくシーンは、本物の試合さながら。
受ける、追う、回る、止める、多種多彩な球の動きをとらえるカメラの豊富さに惚れ惚れする。

 

そして、気になるのがトムとポールのやりとり。
もうちょっと素直になれよと思ってしまう。

回りくどい年の差のある男同士のプライドを、味わい深いタッチで描いている。

この辺りはやはりスコセッシならではだ。

見終わって、やっぱり男っていいなと思わせてくれる。

 

ハスラーとは、ビリヤードプレイヤーのこと。

ただし、通じるのは日本だけ。

英語で賭博師、詐欺師を意味する単語、スペルは「hustler」。

映画『ハスラー』および『ハスラー2』により日本でビリヤードが大人気になった。

特にトム・クルーズ出演の本作『ハスラー2』は大ヒットし、日本でのビリヤードプレイヤー=ハスラーのイメージを定着させた。

 

この映画の原題は「ハスラー2」ではない。

「color of money」だ。

直訳すれば「銭の色」だが、どういう意味なのだろうか。

実は、ビリヤードの台には緑色の布(ラシャ)が張ってある。

そこでギャンブルが行われるのだ。

そこで賭けられる米ドル札は、緑色のインクで印刷されている。

このことから、「color of money」は、ギャンブルの舞台である ビリヤード台のことを意味しているのだ。

 

非常にきれいで色気もあり、気丈で溌溂とした主人公の恋人役を演じているのは、メアリー・エリザベス・マストラントニオ。

最初はオペラ俳優だったが、アル・パチーノが主演してヒットした「スカーフェイス」に出演して人気が出たあとに本作にも出演している。

本作が出世作となり、その後も多くの映画に出演しているハリウッド女優だ。

 

 

 

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