「昭和残侠伝 唐獅子仁義」
1969年3月6日公開。
昭和残侠伝シリーズ第5作
脚本:山本英明、松本功
監督:マキノ雅弘
出演者:
高倉健、池部良、藤純子、待田京介、志村喬、山本麟一、河津清三郎
あらすじ:
昭和の初期。
蔵前一家の代貸・花田秀次郎(高倉健)は、雷門一家の親分を斬り、惨殺された親分と仲間の仇を討った。
その際、雷門一家の客分・風間重吉(池部良)は、渡世の義理から、秀次郎と相対したものの左腕を落してしまった。
五年後、刑を終えた秀次郎は、早速一家の生存者たちが世話になっている名古屋の石田一家に向かった。
しかし、雷門一家の仙太と辰は、その機会を狙っていた。
秀次郎は、追跡されて木曽路で二人の匕首を振り払ったものの、負傷してしまった。
そんな秀次郎に手厚い看護をしたのが、芸妓おるい(藤純子)だった。
やがて、秀次郎は小諸の林田一家の代貸・竜平(山本麟一)に匿われたが、この一件は雷門の同族・樺島一家に知れ、竜平は秀次郎の犠牲になって殺された。
その頃、樺島一家の親分・岩蔵(河津清三郎)は、材木業に手をのばし、国有林の入札をめぐって、老舗浅野屋をバックアップする林田一家を叩こうとしていた。
秀次郎は、浅野屋を樺島の妨害からたびたび救った。
この秀次郎殺しを金で請負ったのは、渡世人の藤吉(待田京介)だった。
だが、再三の挑戦にもかかわらず、秀次郎には歯が立たなかった。
そんな折、おるいの弟で林田一家の繁次が、恋人の芸妓お峰を樺島一家の代貸の勘三に奪われたうえ殺されてしまった。
樺島は重吉に繁次の命と交換に秀次郎を斬れと命じていたが、約束など守る男ではなかった。
さらに浅野屋の製材所にはダイナマイトを仕掛け林田をも狙撃した。
秀次郎は、林田の最後をみとると間もなく、重吉の挑戦を受けた。
そこへ駆けつけたおるいは、二人に樺島の罠を告げたが、次の瞬間には一家の兇弾に倒れるのだった。
樺島一家に向う秀次郎。
彼に重吉も従い、藤吉も立ち上った。
樺島が秀次郎の長匕首に倒れたのは、それから間もなくのことだった。
コメント:
監督のマキノ雅弘が紡ぎ出す映像美が見どころ。
高倉健、池部良、藤純子の3人がとにかく絵になる。
ストーリーはお決まり展開なので、安心して健さんの格好良さに酔いしれることができる。
このシリーズももう第5弾。
ますます円熟味を増す高倉健の侠客姿。
東映のエースとしての存在感がすごい。