NHK朝ドラ「エール」第55回です。
裕一の父・三郎(唐沢寿明)は、胃ガンの末期です。
三郎は、裕一(窪田正孝)を神社に誘い出してこう言います。
「おめえに頼みがあんだ。
弟の浩二に古山家を継がせてくれ。
浩二に土地も家も渡してやってくれ」
とっくに故郷を捨てた立場の裕一は、もちろん同意します。
その頃、浩二は、前の日に訪れた養蚕農家にまた来ていました。
昨日そっけない素振りだった農家の主人は、
「おめえの作ったリンゴ農家の経営の本を読んでみた。
しっかり書かれている。
おれも死ぬ前にもう一度人生をかけてみようかという気になった。
ただし、リンゴ園を始めるための助成金は必要だ」
これを聞いた浩二は、
「ありがとうございます。
もちろん、助成金はしっかり準備できるようにします」
これで浩二は、役所の仕事の成果を挙げることが出来て、自分の仕事に誇りが持てたのでした。
その後、三郎の容態はさらに悪化します。
意識不明で寝込んでしまいました。
3日後にようやく意識を取り戻した三郎は、浩二を枕元に呼び、二人だけになるとこう告げます。
「お前に頼みがある。
この家の跡取りになってくれ。
この家の土地も屋敷もお前にやる。
このことは、もう裕一の了解も取ってある。
俺が死んだら、お前が喪主だ!」
浩二は、涙ながらに父の話を聞き、納得するのでした。
その後、三郎は眠るように息を引き取りました。
そして、三郎の葬儀が無事終わって、裕一は音(二階堂ふみ)と娘の華と共に実家を後にしたのでした。
東京に戻る前に裕一は、川俣の叔父川俣の叔父・茂兵衛(風間杜夫)にも会いに行きました。
もう叔父は退職して、今は陶芸の趣味に没頭していました。
裕一への恨みの情も消えているようです。
「好きなことで飯が食える人間はほんの一握りだ。
裕一、お前は幸せな奴だ。
これからも奥さんや子供をしっかり養えるように頑張れ」
と、励ましてくれるのでした。