夫がうちにメールを転送してきた。
日本に本社がある会社が、在米で経理系の仕事をしてくれる人を募集してる、てな内容。
…なんでそれがうちの夫に届く?
なんでなん?と夫に尋ねたら、色んなメールが来るからそのうちのひとつやけど、と。“日本”とあるから妻が何か仕事に興味を持つかと思ったんやろう。
でもうち、会計の資格なんてまったく持ってへんよ。
前の職場で請求書を送ったり受け取ったりとかはあったけど、経理のことを専門的にわかってるんとは全然ちゃうし。
でも興味があったし夫がなかなか立派な会社みたいやん、っちゅーから、ググってみた。
ウェブサイトはなかなか立派で、品質がどうの信頼がどうの、と色々立派なことを書いてある。
さらに、昨年の年商は200億円近い。
所在地は…神戸市の元町通り8丁目。
一般には有名やなくても高品質のマニアックな製品を作る会社は日本にはたくさんありそうなんで、どんな本社なんやろうか…と、住所を検索してみた。
出ません。
あれ?
間違った?
もう一度検索するも、全く関係の無いようわからん物が出る。
うち、神戸には滅多に行かへんのでまったく詳しくない。
元町通りを調べてみたら、奥さん…
7丁目までしかありませんよ?
どゆこと?
年商200億円も売り上げる国際的な会社が、ウェブで住所を間違うか?
しかも会社名が微妙なの〜。
うちには「妙な響きやな?」と思える社名で、まぁ絶対ありえ無いとは言えんけど、それを聞いて日本関連やなとピンと来るものとは違う。
むしろインドあたりにありそうな名前
で、夫に届いたメールの人事担当者の名前がまた微妙
名字はSatoとあるけど、名前が普通はそれを聞いたら名字やと日本人なら考えるようなもの。
実はうちの名前もカタカナで書けば「これ、名字? あ、下の名前やったんか」と迷う類。
例えばHNで使ってる「和泉」みたいな。和泉さんが泉さんと結婚したら泉和泉になるようなことが、うちにもありえました。
でもその会社の“佐藤さん”の下の名前はね…そういう「あ、そう言えばそうやな」ってものやない。例えるなら佐藤やまね(←山根)とか佐藤ひらい(←平井)とかて感じ。
あらためてその会社のトップページに戻ったらば、信頼性だの高品質だのを訴える文章が微妙にぎこちない。
「ですますてにをは」が微かにアヤシイ。
2行に渡る文章の改行が変。
ウェブサイト自体はなんかようわからんけど非常にキレイに作ってあるねんけど、日本人が校正したとは思えん雑さが日本語にうるさいおばちゃんには引っかかる。
つまり、ウェブサイトはプロが依頼されて作成したんやろう。
日本語コピーもどっかの適当な日本人に翻訳させたんやろう。
でも中身はハリボテの可能性が高いんやないかと思われる。
目的がようわからんのよね。
夫いわく「在宅勤務できる人を募集してるみたいやで」っちゅーけどさ、年商200億円の会社が在米の人間を使うことはあっても、お金関係を扱うならオフィスで仕事させへん?
疑問点やら確認やら、実際に営業や総務やらと話をする必要もあるやろう。
一体なんのためにこんな凝ったことをするんやろう?
万が一ほんまに実在する会社が下手こいてる可能性もゼロやないから、社名とかここでは出さへんけどね。
詐欺っぽいっす。
就職希望したら、「バックグラウンドチェックする(過去に犯罪歴が無いかどうかを調べる)から、その費用は本人負担で」とか言うんやろうか。そんなもんはせいぜい50ドル程度やから、しれてるんやけどね。
ソーシャルセキュリティーナンバーと誕生日を教えろっちゅーて、そっから詐欺るんかな。
とりあえず、日本人ならば少し気をつければ見破れるけど、なかなか良く出来てるのは認めよう。
その“会社”は香港やシンガポールでも活動してるとあったんで、詐欺の主は大陸の人間かも?と考えてみたりする。
夫にうちの分析を伝えたら、近頃はネット上の詐欺も手が込んでる言うてた。
見せてくれたんは、テキストメッセージで届いた、ニセの健康保険会社。うちとこカイザーと契約してるねん。堂々とその偽物は「カイザー・パーマネンテからの連絡です」て冒頭に書いて、下記のリンクから云々って言うてきてる。
でもリンクのアドレスが全然カイザーやおまへんがな
情弱は食い散らかされる時代になってますんで、皆様も十分お気をつけくださいませ。
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