忠誠心のあらわれか、単なる思考停止なのか。


ラグビーは将棋や囲碁などのボードゲームと同じように、相手の出方に応じた最適手(最もよい指し手)をみつけ、陣地を奪い取るゲームである。

当然ながら馬鹿のひとつ覚えで同じ手を繰り広げれば相手に読まれ、容易に対応されてしまう。

この当たり前の話を一から十まで説明しなければならないのが今の日本代表かと思うと頭が痛くなってくる。それを許しているエディーさんにも失望しか感じない。

にもかかわらずラグビーライターは、超速ラグビーに高いポテンシャルがある!最高だ!と負けてるのに信心ぶりを発揮してるのは滑稽だ。


日本人の性質として、ルールを過剰に遵守する文化がある。あるいは上の者に対する従順さとも言うべきなのかかもしれない。

そしてそれが時に仇となり無意味な行動を引き起こすこともある。


いまの日本代表でいえば、超速ラグビーを掲げていて、そのスタイルを守ることが目的になってしまい、拙速ばかりが目立って結局は敗戦してしまっている。


本来の目的は勝つことだ。

当たり前ですよね?

速い展開は、あくまでも手段であって状況に応じて使い分けなければならない。

当たり前ですよね?

なのに、ずっと速い展開ばかりを追い求めて自滅してしまっている。

なんで!?


この上から与えられた手段を目的化してしまう日本人の資質が、今回の日本代表ではみごとなまでに裏目に出てしまっている。


そもそも、エディージョーンズ体制のときの日本代表が躍進した出来事を思い出してほしい。

エディーさんは、南アフリカ戦のときに同点のペナルティーキックを狙えと言った。

選手たちはみごとにシカトした。飛ばしパスをするなどエディーさんは厳命したが、立川選手は華麗に無視した。結局のところ、エディーさんの言うことを無視したからこそ栄誉ある勝利をたぐり寄せたのだ。

たしかにルールを守ることも大切だが、時にはバカ上司の言うことを聞かないことも同じぐらい大切なのである。

そのエディーさんは結果オーライで勝利してハシャいで喜んでいたのだから、無視して正解だった。

本来の目的が達成するなら、最適な手段を選ぶ。この当たり前のことにいつになったら日本代表は気が付いてくれるのだろうか。


まずは馬鹿のひとつ覚えから脱却せよ。