正月2日におこなわれる大学ラグビー選手権準決勝。ここまで勝ち上がってきたチームを見るとすべて強力フォワードを有しており、改めてラグビーはフォワードが基盤になっていることを認識する。

世間の注目は、やはり明治対京産だろう。いつの時代もどちらが勝つか予想できないほうが関心がもたれる。

京産は早稲田との試合で披露したスクラムの強さやフォワードの突破力は明治にとって脅威になることは間違いない。
明治もそこは自分たちの強みを求めるカルチャーがあるので、プライドをかけた真っ向勝負になるだろう。

こうしたフォワード勝負の時に重要とされるのが、スクラムハーフやスタンドオフの働き。
ハーフバックがしっかりと手綱を引いて彼らの強みを活かすことができれば、チームの力を最大限に活かすことができる。
帝京が三連覇を達成した時の主将はスタンドオフの森田選手だったし、帝京がNECに勝った時はスクラムハーフの流選手がキャプテンだった。そういった点でフォワードで大差がない場合は、ハーフバックの力量差が勝利の行方を左右する。

今回の準決勝ですべてのチームを概観すると、やはり帝京が一番良い選手を揃えていると感じる。帝京が圧倒に強い理由の一端だろう。
明治もスクラムハーフの判断が光るシーンが多くみられ、対抗戦は名門の高校から来る選手が多いのでそのあたりは安定している。
一方で、天理や京産は無名出身ではあるが、決して見劣るものはない。このあたりでハーフバック対決は見物である。

ここまでくると、もはや下馬評をくつがえす番狂わせはなくて、どのチームが勝ってもおかしくない。
帝京が二度目の三連覇に王手か、それとも天理が三大会ぶりの決勝進出、あるいは京産大が初の決勝進出、明治100周年のプライドを見せるのか。すべてのチームにとってストーリーのある展開になる。