帝京OBでラスボスの異名を持つ堀江翔太選手が今シーズンでの引退を発表した。
長らく日本ラグビーを牽引した功労者で、彼なくして日本代表を語ることはできないだろう。
来年の1月には38歳になるということで、さすがに次のワールドカップの舞台は想定できなかったか。
まだまだ選手として能力は高いが、惜しまれて去るのが理想の引き際と考えると適切な時期に決断したとも言える。

今後は活躍の場をS&Cコーチに求め、選手たちのフィジカル強化に尽力するという。こうした決断には、惚れ込んでいる佐藤義人トレーナーの影響が大きかったのかもしれない。
ちなみに引退発表の前に堀江選手へのインタビュー記事があって、フィジカル強化の重要性を語っていた。引退会見を見据えて語っていたのだろう。

直接お会いしたことはなかったけれども人に対しては非常に繊細で気配りができて、無骨な風貌とは裏腹に飄々とした佇まいは堀江選手がいつも見せる特徴だった。

堀江選手にまつわるエピソードとしては、堀江選手が帝京大学に入学した理由が岩出元監督に最初に声を掛けてもらったから。岩出さんの慧眼にも驚くが、若いときから非常に義理堅く、まじめな性格を伺わせる。
人を巻き込む人たらしのところもあり、学生時代はみんなで楽器を使って音楽を楽しむ一面もあったそうだ。
大阪出身ながら横浜名物の崎陽軒のシュウマイが大好物だった。このへんも面白い。

引退会見を開いたといってもこれでお終いではなく、今シーズンは怪我をしなければ選手として活動する。是非とも最後まで素晴らしいプレーをみせてもらいたい。