各リーグ戦が終了して、いよいよ大学選手権も本番がはじまる。
17日を皮切りに、23日はシード権を獲得したチームが登場。大学ラグビーがいちばん熱くなる季節だ。
ラグビーは番狂わせが起こりにくいと言われるが、大学ラグビーに関しては予想を覆すゲームが多い。今年もそうした番狂わせの試合があるかもしれないと見ている。

いま注目されているのは、やはり京産対早稲田の試合。今のところ京産大が有利とされているが、それもそのはずで早稲田は法政に勝てたとしても中5日で今度は大阪まで遠征しなければならない。怪我人も続出していてベストメンバーが組めない状況をみると正月越えはかなり難しいと考えるのが自然である。
一方で評判を落としている早稲田であるが、帝京戦ではもっとも追いつめたチームであり、そのポテンシャルは決して侮れない。チームの連携がハマった時の爆発力は大学随一。
ペナルティーを可能な限り防いで、本来の試合巧者ぶりを発揮できれば十分に勝機はあるとみている。

もうひとつ下馬評を覆しそうなのが、法政大学だ。こんどは早稲田が負けるパターンであるが、法政は関東リーグ戦で流通経済に負けているものの一点差という僅差。ほぼ同格とみていいかもしれない。ただ、やはり早稲田が法政に負けるイメージはもてない。かなり厳しいけど、早稲田に勝てたら2011年に関東学院が早稲田をやぶった以来の大事件だろう。

さらに厳しいなと思うのが、天理と慶応。慶応は帝京戦でディフェンスが光っていたが、それでも蓋をあければ大敗している。
ここぞという場面での武器や強みが見られず、トライを取るにしてもハイパントを仕掛けるなど運任せの部分が大きい。なによりもスクラムが弱すぎる。天理は全盛期のような強さはないにしても、スクラムで慶応を圧倒するだろう。監督の経験値もまったく違う。よって天理対慶応は間違いなく天理が勝つと見込んでいる。

筑波対流通経済はまったく未知数。どちらか勝っても驚きはないので、こちらの試合は予想を覆す試合にはならない。
福岡工業対関西学院大との試合も、ほぼ間違いなく関西学院大が勝つだろう。もしも福岡工業が勝利したら、大学選手権の中ではじめて地方チームがベストエイトに進出するのではないだろうか。