今日は早稲田戦。帝京、早稲田の関係者のみなさんお疲れ様でした。

久しぶりに上井草での試合ということで今回は楽しみな試合だった。帝京からするとアウェー。それと有観客。どうやら抽選だったようだが、時世を鑑みれば当然の措置というか、そろそろ帝京も世間の空気を読んで観客を入れてもらいたい。
今回は早稲田がセカンドジャージを着てくれたので試合は見やすかった。まえにお互いがファーストジャージだった時は赤と臙脂の組み合わせだったのでなにがなんだかわからなかった。ちなみに早稲田のセカンドジャージはオールブラック仕様。黒はスタイリッシュで映えるのでカッコイい。いぜんチェーンをあしらった模様で不評だったが、最近の早稲田のジャージは全体的に良くなったと思う。
試合はJスポーツで鑑賞したが、帝京グラウンドのような櫓(やぐら)がないので、視点が低くて全体が把握しにくい。早稲田は名門なのだから、そうした施設を検討してもらいたい。


それはさておき、前回の試合は明治戦の教訓をしっかり活かしつつ、プレースタイルが似ている早稲田を相手にどれだけ自分たちの強みを引き出すことができるのかが事前の課題となった。何事も想定通りにいかないので、予想外の展開の時もどう冷静に対処できるのか注目した。


序盤は、早稲田が帝京の陣地で釘付けとなってフェーズを重ねて最初のトライ。
帝京は出足から攻め立てられることで先制点を許してしまう。
しかしここから帝京が本領を発揮する。
テンポ良いパスを繰り出すると、すぐさまトライを取り返す。さらにはミティエリ・ツイナカウヴァドラが破竹のランで次々と早稲田を弾き飛ばしてトライ。
続けざまにインターセプトで早稲田を突き放す。一気に3トライを奪取。帝京の圧勝を予感させる展開であった。
しかしホームゲームで戦う早稲田がここでおとなしく黙っているわけはなく、すぐさま主導権を帝京から奪い返すと帝京の背中に追いついてきた。
春大会ということで、両校が試行錯誤の状況のために激しいシーソーゲームがみれられるのはこの時期ならではだ。
精度の面に関しては、やはり所々にディフェンスの穴が散見され、パスミスや連携の精度がやや低い。
そうしたあたりでお互いが隙をみせると、華々しい点の取り合いになった。
後半になると、江良が投入されて早速期待にこたえるトライ。活躍すべき選手がしっかり活躍してくれた。小村も最後のトライを演出し、やはりランのスキルはとても高いと感じた。
リザーブの選手たちは軒並み活躍してくれたので、層の厚さも健在。これから試合を重ねて経験を積めば、まだまだ帝京の伸びしろは高いと感じる。
全体的にフィジカルの強さも体力面も早稲田より良かったと思う。早稲田は伝統的なアンストラクチャーからの攻撃は健在というか、やはり脅威だが、帝京がディフェンスラインを大きく崩されない限りはほとんど想定内に納めることができた。

スコアは、52-26とちょうどダブルスコアで勝利。相馬監督にとって監督就任後はじめての公式戦勝利である。
相馬監督にとって学生時代の早稲田はそれこそ大学ラグビーの盟主たる存在だっただけにこの結果はとても嬉しく感じているのではないかと思う。