新鮮組xヤマト運輸の駅前抗争が勃発して以降
夜には甲高い鳴き声と共にそこら中でドンパチが繰り広げられていた
駅前広場を拠点とする新鮮組の活動時間は夜
日中人の出入りが激しい為活動時間を短縮せざるを得ない
それは近くに本部を据えるヤマト運輸も同じであった
互いに昼は体力を温存し夜に備える
一触即発の緊迫した空気も昼間は平和そのものだった
家の隣にある看板の上
そこには目を閉じ物思いに耽る近藤さんの姿があった
戦術でも練っているのであろうか
一家のボス猫として何をすべきか考えているのだろうか
そう思いながら横を通り過ぎると普通に寝てるだけだった
さすが静かなるドン
一方消息不明となった生倉だが
買い物に向かう途中本部から少し離れた川沿いでその姿を確認
悠々自適なライフスタイルを貫いていた
前に近藤さんが流れ猫に喧嘩を売られ大喧嘩に発展した時も
とばっちりは御免だと言わんばかりにスタコラサッサと逃げて行き
しばらく姿を消した前科がある
恐らく今回も落ち着いたら戻ろうかな程度の考えなのだろう
いつ見てもブレない生倉であった
そして陽が沈む頃
最前線に立つ鳴戸は境界線手前の壁上でヤマト運輸本部を偵察
駅前の見回りに向かうヤマト運輸の猫を上から襲うゲリラ戦を繰り広げていた
後方支援につく肘方は末端の猫達と遊撃戦を展開
追いかけられては離れた場所に誘導し複数で戦うスタンスで戦力を削っていった
もっとも末端が戦力外なので実質1vs1と同じである
そして深夜ともなるとその過激さは一層増す
舞い散る大量の毛
アスファルトには血痕
互いに一歩も引かずの武力衝突が連日続いた
数的有利な状況にも拘らずいつまでも制圧できない事に苛立ちを見せるヤマト運輸
それまでヤマト運輸の前線はヤマトの子供である黒猫2匹が陣頭指揮をとっていた
そしてついに痺れを切らしたヤマトの相方のロシアンブルー種「佐川」が動きだす
鳴戸と同じく武闘派で知られる強者だ
佐川の参戦により駅前抗争はヤマト運輸が優勢となり
新鮮組は時に撤退を余儀なくされ苦しい状況に追い込まれる事になる