毎年梅雨の時期になると必ずビニール傘をなくします。

先日も早速なくしたばかりで、今朝新しい物を買いました。

これほど無駄な買い物はないので、凄く気持ちが沈みます。


でも、ふと、なくした傘の行方を考えたら少しだけ元気が出ました。


おそらく電車の手すりとかに引っ掛けてなくしたと思うので…

そのとき丁度傘を持っていない誰かがラッキーと思ってそれを拾って、自宅まで差して帰るのですが、

その人も随分と忘れっぽい方で、帰り道の途中で立ち寄った中華屋さんとかに忘れてしまいます。

そして、その店で働いてたバイトの子が雨の日にこっそりあの傘を差して帰宅するのですが、その子もまたどこかでなくしてしまい…

そうやって善人なのか悪人なのかは分からないけれど、

あの傘は沢山の人を救ったり、時に落ち込ませたりしながら、

今日、どこかの池で泳ぐ孤独な鯉の頭上に辿り着くのです。


その鯉が餌と間違えて雨を食べないように。


可哀想だから。