人ってやっぱり想定外のことに対処出来るかどうかで、その人の人としての器が決まるなっていうそういう話です。


先日、最寄りの駅前の交差点で信号を待っていたんですけど…


向かい側で僕と同じように信号を待っている人の中に、変な人がいました。


変な人は他に信号を待ってる人たちに殴りかかるフリをしてみたり、怒声を浴びせていました。

会社員のおじさんや、学生、主婦、どうやら無差別に絡まれてるようでした。

本当にこういうの困りますよね。

僕、見た目は陰な感じなんですけど、たぶんこういう仕事を志しているので、根っこの部分は目立ちたがりやなんだと思うのですが…

ただこういう目立ち方だけはしたくないんですよ。
 
しかも四差路の交差点なので、絡まれると3方向から注目されるんですよ。


最悪じゃないですか!


でも、どうしても変な人のいる向こう側に用があるんですよ…


それで、これどうしようかなって考えて、


対抗策は2つあるなと思ったんです。


1つ目は…ガン無視。


何を言われてもアウト・オブ・眼中って感じで向こうが飽きるのをひたすら待つ。

これが一番無難で賢い選択だと思います。


そして2つ目は…



変な人に対してより変なテンションでマウントをとる。



怒声できたら怒声で返す!

殴られたら殴り返す!

1ミリも怯まない精神!

変な人に対して絶対に屈しないっ!!

いつもの僕だったら確実に1つ目を選んでいるんですけど、呪術廻戦を観た後だったのでちょっと好戦的になってたんですよね。

それで今回は2つ目で行こうと思いました。

ただこのやり方には少し弊害があって、

ミイラ取りがミイラになるじゃないですけど


結果的に…


変な人を倒す過程で、自分も変な人になってしまうんですよね。


後、シンプルに向こうが刃物とか持ってたらどうすんの?

って感じなんですけど、

そこはね、僕にも放った打撃に対して遅れてやってくる呪力…逕庭拳を完全に使いこなせるので問題ありません。


※逕庭拳(けいていけん)とは…
人気漫画、『呪術廻戦』の主人公、虎杖悠二の必殺技で、超人的な瞬発力に呪力が追いつかないため、敵は1度に2度ダメージを受けるという技です。


本当にこういう変な人に絡まれることが僕は昔から多々あって、


その度にいつも怯えて、別の人のところに行ってくれ…って心の中で願いながらやり過ごしていたんです。

でも、そんな自分もう嫌なんです。

変わりたいんです。

そんなわけでね、僕の横にいた中年のおじさんとかお姉さんとか、皆ビビリまくってたと思うのですが、

僕はむしろウェルカムでした。


喧嘩が強いわけではありません。


むしろ弱いです。

ただ、学生時代「和田、和田、和田!!」とコールをされ、面白いことが思いつかず、生まれてから一度もやったことのないバク転をしてみたら…なんかできたという揺るぎない成功体験が僕にはあります!!

信号が青になるとゴングは鳴りました。


驚くことに変な人は信号が青になったにも関わらず渡ろうとはしませんでした。


そして、まるで次の獲物を見極めているみたいにじっとこちら側を見つめていました。

僕の横にいた凡人たちは、変な人と目を合わせずにただ、俯いているだけでした。


変な人は僕に視線を向けました。
僕は決して逸らすことなく相手の目を見続けました。


すると、向こうの方から僕の方に歩いてきました。


僕も未だかつてないほど集中して、テレビに出るよりも緊張しました。
 

変な人はポケットに手を入れました。

まさかナイフかもしれない…と思い、僕は一瞬目を逸らしそうになりましたが、しっかりと見つめ返しました。

すると、男は僕の目の前で立ち止まり…













「寒くない?」











と一言。

しかもなんか慈愛に満ちた表情でした。

この絡まれ方は全く予想していませんでした。

だって「寒くない?」ですよ?めちゃめちゃフレンドリーじゃないですか。

そんなわけで僕は完全に肩透かしをくらい、


「あっ、大丈夫です」


としか返せませんでした。


この感じ…


じゃんけんでグーでもパーでもチョキでもなく、これを出されたときの心境に近いものがありました。




ウチの祖父はチョキの時によくこれを出してきました。

てか、関係ないんですけど、僕の親指の反り具合やばくないっすか?


大丈夫かなー。


なんか心配になってきました。


まぁ、そんなことはいいんですよ。

それでこんなに優しい感じで絡んできたから、

この人もしかして、信号が赤から青になるタイミングで人格も切り替わるシステムになってるのかなって思って、立ち去ろうとしたんですけど…次の瞬間!!








「ぶち殺すぞコラァ!!」



って思いっきり耳元で怒鳴られました。

あまりのことに思いっきり尻もちをつきました。

さっきまで道路を挟むと2Dのテレビを見てるみたいだったんですけど、いざ目の前であれをやられると完全に3D?唾とかも飛んできたんで4D?だったんですよねぇ

もう一番恥ずかしい負け方でした。

いやぁ、慈愛の一撃から遅れてやってくる怒声で、完全に逕庭拳でした。

僕はまだまだだなぁーと痛感しました。

そんなわけで、全然関係ないのですが、明日、「ウチの娘は、彼氏が出来ない!!」の第8話に少し出ます!!



〜TO BE CONTINUED

                       NEXT WEEK〜