一昨日の晩、家に帰ると父が突然「ちょっとポテチ買ってきて」と言ってきました。


でも、僕は「今帰ってきたばかりだし、前もって言ってくれれば買ってきました、非常に残念です。」と告げて自分の部屋に向かおうとすると、突然父は立ち上がり、「じゃあ、買ってくるわ」と言って軽い身支度をして玄関に向かいました。


そして、靴紐を結びながら「お前はポテチ食べないよな?俺、小さいの買うからな。」と俯きながら父は言いました。


僕は瞬時に判断しました。



「これは罠だと!!」



そりゃ僕だってポテチを食べたい。


最近コンソメ派からのり塩派に乗り換えてからポテチというワードを聞くだけで、脳内はポテチ一色になるほどだ。


しかし、ここで僕はグッと歯を食いしばり耐えました。


なぜなら、ここで僕が「なんでよ、どうせなら大きいの買ってきて」と言うと、父は「じゃあ、やっぱお前買ってきてよ」と言って僕を行かせようとするだろう、そして、僕には分かっていた。



父は結局ビッグサイズではないと足りない。


しかし、父はやっぱめんどくせーわと言って自分の部屋に戻りました。



僕の口は完全にポテチに犯されていましたが、僕がここで「じゃあ、俺が行くよ」と言ったら負けなので、僕はあえて興味を示さずに部屋に戻りました。



そう、これは父のフェイント。



すると、案の定、タタタタッと廊下を逆走し、玄関を後にする音が聞こえ、数分後父はビッグサイズのポテチを買ってきました。


そして、僕の計算通りカロリーを気にした父はポテチを残しました。それを僕は自分の部屋に持ち帰り、弟のNARUTOを読みながら食べるっ!


僕の勝ちだぁ!!!


仕事→NARUTO→課題

これが僕の今日の一日の予定だ!

てか、なんかNARUTOってアルファベットかっこよくないっすか?



見ため的には…



仕事→TOEIC→課題


みたいな学生とおんなじですからね。

そして、弟は部活の合宿に行っていて、読み放題だ!

また、予め僕は弟に何気ないふりを装いながら全巻あるのを確認済み。



全て僕の計算通り…。



しかし、八巻まで読んでいてやっと気付いたのですが、一番大事な9巻がどこを探しても見当たらないのです。


僕は両膝から崩れ落ちました。



ここで諦めてしまうか?


500円…確かに勿体ないかもしれない、弟が帰ってくればいつだって読めるじゃないか?

でも、それでは駄目なんだ!!

今なんとしても読みたい。


NARUTOは作中で言っていました。

「まっすぐ自分の言葉は曲げねぇ…それが俺の忍道だ。」って。

俺の忍道はどこいった?



僕は9巻を思いきってタブレットで買っちゃいました。


しかし、また読んでいると今度は13巻が無いことに気付きました。


そして、ハッと思って全巻を確認すると、所々抜き取られている巻数がありました。


これは単にたまたまないのではない、周到な嫌がらせです。


そう、弟は僕が合宿中に、勝手に漫画を読む事を計算していたのです。



この世界には上には上がいる。



僕に出来た抵抗は、あぶらのついた手で思いっきり漫画を読んでやるくらいでした。


まぁ、なんていうか純粋に心から勉強しようって思いましたよね。


ありがとう。