デコピンです。






デコピンをなめてる、おなめになられてる方が非常に多いんですけどぅーー。




デコピンって本当に危ないんですよ。





マジでデコピンの危険性を理解できずに軽視してる方が沢山いるんで、今回はデコピンについて書きますね。




これは、もう使命感ですね




小学生の高学年まで僕の周りでは、揉め事やゲームのペナルティとしてデコピンが流行ってました。




あれって打つときもスカッとするし、打たれる人も歯を食いしばって、ちょっと早く打つなら打ってよぉ~ってドキドキで楽しいじゃないですか。



打つ側はどれだけ相手にプレッシャーを与えられるかが醍醐味で、僕の友人で「ジャンピングのマサ」という奴がいたのですが、マサはまず、10メートルぐらい助走をつけて、手前の1メートルでジャンプして正確にデコピンしてくるので、恐れられていました。




またデコピンを受ける側もいかに相手のデコピンに合わせてバレずに後ろに下がるかに神経を全集中します。






あの頃、僕らはこのデコピンの技術に全てを捧げていました。




達の青春の全ては、中指とあの真っ赤になったおでこにあったと言っても過言ではありません。






しかし、そんなある日、僕が罰ゲームでデコピンされる側になりました。




そして、デコピンの執行人はあの、ジャンピングのマサでした。




僕は歯を食いしばって、棒立ちになっていると、マサは嬉しそうに腕をぐるぐる回して、僕と反対方向に走って、いつもの射程距離の10メートルの倍、20メートルぐらい距離をとって止まりました。






(嘘だろ…ドンだけのデコピンなんだ…。というか、もうデコピンじゃないのでは?)




そして、マサは嬉しそうに走り、勢いよく跳びました。






友人達一同「でた、マサのジャンピングデコピン、略して『ジャンピン』。」






マサは力一杯振り絞りジャンピンを放ちました。






それが、マサの最後のジャンピンでした。





ジャンピンは僕のおでこには届かず、空を切りました。





して、マサはそのまま、うずくまり「はぁぅぅぅーーー」とうめき声を上げました。




変声期を早くむかえ、誰よりも低かったマサからあんなに甲高い声を聞いたのは初めてでした。




そして、「今日わぁー、やっぱ、ドロケイっしょ?」と誰よりもドロケイを楽しみにしていたのに、マサは中指をおさえて家に帰ってしまいました。






数日後、中指にテーピングをした痛々しい姿のマサに会いました。どうやら、マサは中指に力を溜めすぎて、中指の筋をおかしくしたそうです。




そして、幸い指は元通りに治ったのですが、マサの心の傷は癒えませんでした。



それから、マサは二度とジャンピンもデコピンもしてくれませんでした。




「マサ、ジャンピン見せてよ、お前のジャンピンが見たいんだよ、ハイチュウあげるから。」と、どんなに説得をしてもマサには届きませんでした。






だから、僕は今でも凄く後悔しているのです。




もし、あのときのジャンピンがいつも通りの距離のジャンピンだったら…




もし、僕があのとき距離を誤魔化して5メートル後ろに下がらなかったら…。




もし、マサが変声期をまだむかえてなかったら…。






後悔してももう遅いのです。




デコピンは本当に危険です。


段々と草木の色が変わってきて、涼しくなってきました。




もう秋ですね。




秋は、食欲の秋、読書の秋、デコピンの秋と言われています。




皆さんも本当に気を付けてデコピンをしてください。






それでは。