宗秀斎です。
ようやく春の陽気が近づいてきました。
少し温かくなってきたせいか体の鈍さも解放されつつある今日この頃。製作依頼の案件が一段落つき押し出し方式で新しい受注のお仕事に入っていて例年に比べ目紛しく模型制作に明け暮れる日々を送っています。模型をやり始めた頃は時間にも余裕があったので周一のペースでブログも更新していたのですがいつの間にか月一更新できればいいところという状況に…いかんな(^^:)
それだけ模型制作に没頭できる環境を与えて戴けることに感謝!
さて、今回製作しているのは…
聴秋閣
これは僕が5年前に初めて模型の世界に飛び込みお遊びで1年かけて製作した処女作とも言える建築模型。現在の作風と比べると変化したような気がしますが個性が出て愛着が湧きます。
この横浜市三渓園にある聴秋閣という楼閣建築の茶室に再挑戦してみることにしました。初めて模型を製作した頃をもう一度振り返る意味でも再び製作したいという想いもありました。
まだ東京で働いていた頃に三渓園へ遊びに行った時の写真。当時は模型を作るなんて考えもせずひたすら撮影をしていたことを思い出します。懐かしいなぁ…
三渓園は明治の大富豪原富太郎によって作られた庭園で紀州藩主の徳川頼宣の別荘(御殿)である臨春閣を始め安土桃山時代、江戸初期の現存建築など重要文化財クラスの建物が集まっていることに驚愕したことを憶えています。京都でもこのような大規模で貴重な建造物が密集しているところを見たことが無いくらい時空を超えた空間が広がります。
早速、図面を元に製作。
細かい格子窓の部分も1mm角材を使用し、できるだけ等間隔に付けていく作業。5年前なら確実に相当な時間を費やしていましたが一時間くらいで仕上げました。
格子窓も障子紙を貼っています。このように各パーツごとに製作して繋ぎ合わせます。
斜め向いた付書院。
この部分がわりと大変で微妙な角度と調整が必要です。角度がずれると後々の全体のバランスが崩れてしまうので特に神経を使います。
今回も室内まで製作してみることにしました。当時としては大変珍しい土間にある木製タイル床。こちらも同じように板に均等に四角形の筋を入れていきます。
小さな畳職人です。
畳や葵の柄がある襖など細部にまで製作。といっても最終的に屋根で塞がってしまうのですがそれでも作ってみました。隙間から覗く形になるので製作するに越したことはありません。一先ず一階部分の室内とおおよその外観は終わりました。
このように障子戸から見える形になるのですが、より室内を見せるためオリジナルの行灯を作って置いてみました。小さな灯りは心が和みそんなジオラマになればと…久々の電飾使用でした。
で…製作途中の撮影が追いつかず完成間近の姿までひとっ飛び。
実は昨日に完成しており、僅かな製作過程の写真を簡単に纏めてみました。どうも製作しているとついつい途中の撮影を忘れがちになってしまいます。
以上、ここまでざっくりとご紹介致しましたが…というか参考にならない記事になってしまいましたね(汗)
近日、改めて完成した姿を記事にしたいと思います。