徒然草 第七十一段 | くにたち蟄居日記

徒然草 第七十一段

この段は兼好法師の独り言のように読める。

 

もちろん徒然草自体が、そもそも兼好の独り言集なのだとは思う。但し、比較的多くの段は

誰かに語り掛けているようにも見える。そもそも何かを書きつける時には読者を想定する

ものだ。読者が自分自身であっても、読者は読者である。であるからこそ、日記等も文章が

乱れると書き直したりするものだ。

 

 この段では自分の思っていることと現実との間の乖離の話なのかもしれない。他人の顔の

記憶と、実際のその人の顔との違いであるとか、物語の主人公の顔を勝手に想像して周り

の知り合いの顔になぞらえることの妙であるとか。思うことと現実をどうやって擦り合わせ

るのか等を兼好自身が不思議がっているようでもある。