「キラキラ共和国」

話としては他愛のない話である。登場する人も主人公含めていわゆる「善人」ばかり
であり、ある意味非現実的だ。但し、そもそもがおとぎ話であると考えると、かような
不自然さも心地よく読める。読書というものが持つ色々な働きがあり、本書においては
読むことが心地よいという点に尽きるのかもしれない。
面白く読める理由は、僕が鎌倉好きだからである。実際本書の真の主人公は鎌倉
という街だと言って良い。特に本日現在海外に在住している僕にとって、鎌倉とは
遠きにありて想うものであるからだ。いつか帰国したら本書を抱えて鎌倉を
散歩してみたい。そうしたら向こうから、本書の登場人物達が来るかもしれない。
そんなファンタジーを自分に許しているところだ。