歴史の証人 ホテル・リッツ

新聞の書評で本書を知って読む機会を得た。大変面白かった。
一点目。ホテルという「場」が、やはり「ハレ」であると強く思った。
本書に登場するキラ星のような人物達は、基本的には、蕩尽を尽くしている。本書を
読んでいて、登場人物達の「くどい」人生にはいささか胸焼けすら覚えるくらいだ。これは
とりもなおさず、ホテルという場のなせる魔法と言っても良いのかもしれない。登場人物達も
ホテルの磁力に引きずられて、その人の持つ以上の、異常な放蕩にふけっているのではないか。
ホテルとは決して「宿泊し、食事する」だけの場所ではない。その場が持つ魔法、磁力というものが
あり、それに翻弄される登場人物達の姿が本書である。
二点目。そうだとしても、本書の登場人物の「破綻」ぶりには目を瞠るしかない。
それは時代というものもあったに違いない。自分の目の前で戦争が繰り広げられるという経験が
無い僕は本書の正しい読者ではないのかもしれない。本書の登場人物が、いかに自らの破滅と死を
見据えた上で、乱痴気騒ぎに耽ったのか。それは、リッツホテルの上を覆った時代があったに
違いない。そう考えないと、登場人物達の「肉食」ぶりは理解出来ない。そう、彼らは本当に
「肉食」だったように見える。最近の日本でもようやく「肉食女子」というような言葉も
出て来たが、パリに徘徊した肉食人種から比べると、赤ん坊みたいなものだ。血の滴るような
エピソードばかりではないか。
それにしても、歴史のあるホテルは大なり小なりエピソードに塗れているのだろう。そんな
怨念が巣くう空間が、面白くないわけがないのだ。僕も一生に一回くらいリッツに泊まってみよう
と思ったところだ。
一点目。ホテルという「場」が、やはり「ハレ」であると強く思った。
本書に登場するキラ星のような人物達は、基本的には、蕩尽を尽くしている。本書を
読んでいて、登場人物達の「くどい」人生にはいささか胸焼けすら覚えるくらいだ。これは
とりもなおさず、ホテルという場のなせる魔法と言っても良いのかもしれない。登場人物達も
ホテルの磁力に引きずられて、その人の持つ以上の、異常な放蕩にふけっているのではないか。
ホテルとは決して「宿泊し、食事する」だけの場所ではない。その場が持つ魔法、磁力というものが
あり、それに翻弄される登場人物達の姿が本書である。
二点目。そうだとしても、本書の登場人物の「破綻」ぶりには目を瞠るしかない。
それは時代というものもあったに違いない。自分の目の前で戦争が繰り広げられるという経験が
無い僕は本書の正しい読者ではないのかもしれない。本書の登場人物が、いかに自らの破滅と死を
見据えた上で、乱痴気騒ぎに耽ったのか。それは、リッツホテルの上を覆った時代があったに
違いない。そう考えないと、登場人物達の「肉食」ぶりは理解出来ない。そう、彼らは本当に
「肉食」だったように見える。最近の日本でもようやく「肉食女子」というような言葉も
出て来たが、パリに徘徊した肉食人種から比べると、赤ん坊みたいなものだ。血の滴るような
エピソードばかりではないか。
それにしても、歴史のあるホテルは大なり小なりエピソードに塗れているのだろう。そんな
怨念が巣くう空間が、面白くないわけがないのだ。僕も一生に一回くらいリッツに泊まってみよう
と思ったところだ。