「人類が知っていることすべての短い歴史(下) 」  | くにたち蟄居日記

「人類が知っていることすべての短い歴史(下) 」 

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  年末に偶然上下巻にて購入した。上巻に続いて下巻もあっという間に読了した。以下は上下巻を読んだ後の
最終的な読後感である。

 本書を読む限り、我々人類が今日このように生存していることは、極めて偶然が重なったことに因っていると
言いようがない。地球の歴史上の任意の時点で、ちょっとした違いがあれば、我々が、今の形で存在している
ことは誠に難しかったろう。その偶然の確率も天文学的な数字であることは、本書にて説明される様々な
「天文学的な数字」を見ていれば容易に想像が付く。

 かつ、未来を展望すると、人類がいまのままで生存を続ける可能性は、これまた天文学的に低いと言わざるを
得ない。宇宙と地球のここまでの歴史は天変地異の連続であり、今後も同様の天変地異が続くであろうことは
避けられないとしか思えない。

 そう考えていると、自分の日々の悩みや苦しみは実に小さいものに過ぎないと思えてくる。そう考える
ことは、大きな開放感にも繋がると言って良い。小さいことでくよくよしていても、大きな歴史の流れの
中では、どうでも良い問題だと笑い飛ばすことも可能になってくる。

 もちろん、僕らの小さな悩みは大事であることは確かだ。人間は自身の小さな悩みを抱えることで
進化し進歩してきた面はあると思う。但し、時として、自分で自分を疲労させてしまい、せっかくの寿命を
縮めてしまうことも多い。本書を読んでいても、そもそも生を受けたこと自体が奇跡的であることは
分かる。従い、「小さな悩み」でそれを摩耗させるべきではない。

 良く出来た一冊だと思う。年始年末に一気に読めて大変勉強になった。再読の効く本ゆえ、いつかゆっくり
もう一度読む所存だ。最後に付け加えると、本書を人前で読む際には気を付けた方が良い。良質のユーモア
で爆笑してしまう場面がかなりあるからだ。