「安曇野」  安野光雄 | くにたち蟄居日記

「安曇野」  安野光雄

 
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 夏休みと称して一人で安曇野に出かけたことで本書を購入した。現状絶版らしく、中古で購入した。綺麗に保管されていたので楽しく読めた。
 
 本書は絵本というよりは随筆集である。安野が折々に訪れた安曇野に関して徒然なるままに書いた旅行記とも言える。取り上げられた諸々のテーマは「安曇野」という点だけが共通しているが、後は安野が心赴くままに書いている。
 
安曇野に行く前に、本書を読めば僕の安曇野訪問ももっと見どころが増えたに違いない。但し、見どころを見廻ることが苦手でもあるので、それはそれで良かったのだろう。そんなことをぼんやり思いながら安野の語る言葉に耳を傾けるような読書体験となった。
 
 読み終えてから、改めて挿入されている安野の絵を見返した。安野の本業は絵である。遠景が多く、ほっとさせるような風景が、これもまた、心赴くままに描かれている。安野の書く文章と絵は似ていると思った。これは著者の安野にとってはおせっかいな感想なのだろうが。
 
 安曇野を再訪することはあるのだろうか。
 
旅行する度に、いつもそう思う癖がある。僕は一度出かけたところには再度行きたいと考える習性がある。そう思いながらも再訪しないところばかりなのだろうと思う。人生の時間は限定されているからしょうがないといえばしょうがない。