「竜二」 川島 透

以前からずっと観たいと思っていた一作である。DVDで借りて出張中に見る機会を得た。
脚本・主演の金子が公開直後に胃癌で他界したことで本作は伝説化された。もし金子が健在であったならば、本作はかような高い評価を得たのだろうか。それを考えることは頭の訓練になる。
例えば金子の他の脚本もいくつか映画化された。それらの作品の評価が現段階で高いとは思えない。むしろ
脚本・主演の金子が公開直後に胃癌で他界したことで本作は伝説化された。もし金子が健在であったならば、本作はかような高い評価を得たのだろうか。それを考えることは頭の訓練になる。
例えば金子の他の脚本もいくつか映画化された。それらの作品の評価が現段階で高いとは思えない。むしろ
「チンピラ」や「師子王たちの夏」は徐々に忘れられつつあると思う。
但し、それは金子の脚本家としての力量が低いと言っているわけではない。
殆どの映画が「徐々に忘れられつつ」あるからだ。ある意味で量産されている映画の宿命と言って良い。鑑賞するに際して最低でも90分程度は必要とするという宿命を映画という芸術は背負っている。音楽が数分単位であることと対照的だ。従い、そもそも一作が長きに渡り人口に膾炙することが難しいのが映画なのだ。
そう考えると「竜二」が今になっても人気がある理由は、やはり主演の金子が命を懸けて作った作品であったことが大きいのだと考える方が普通だ。
金子と似た運命をたどったのは松田優作だ。松田は金子が息を引き取った際には病室で号泣したという。その松田が程なく膀胱癌で金子の後を辿ることになった。松田も自らの死を覚悟しつつ「ブラックレイン」に臨んだことは有名な話である。リドリースコット作品としてはブラックレインは印象が薄いが、松田の遺作としての異様な迫力が印象的だ。ブラックレインと竜二はその点で似ている面がある。
桜金造が良かった。こういう作品から彼が出てきたことは知らなかった。
但し、それは金子の脚本家としての力量が低いと言っているわけではない。
殆どの映画が「徐々に忘れられつつ」あるからだ。ある意味で量産されている映画の宿命と言って良い。鑑賞するに際して最低でも90分程度は必要とするという宿命を映画という芸術は背負っている。音楽が数分単位であることと対照的だ。従い、そもそも一作が長きに渡り人口に膾炙することが難しいのが映画なのだ。
そう考えると「竜二」が今になっても人気がある理由は、やはり主演の金子が命を懸けて作った作品であったことが大きいのだと考える方が普通だ。
金子と似た運命をたどったのは松田優作だ。松田は金子が息を引き取った際には病室で号泣したという。その松田が程なく膀胱癌で金子の後を辿ることになった。松田も自らの死を覚悟しつつ「ブラックレイン」に臨んだことは有名な話である。リドリースコット作品としてはブラックレインは印象が薄いが、松田の遺作としての異様な迫力が印象的だ。ブラックレインと竜二はその点で似ている面がある。
桜金造が良かった。こういう作品から彼が出てきたことは知らなかった。