「アナと雪の女王」  | くにたち蟄居日記

「アナと雪の女王」 

  機内で本作を観る機会を得た。

 本作では主題歌のLet it goが二回出てくる。初回はエルザが雪山で歌う場面であり、次はエンドタイトル
部分だ。この二回で歌われるLet it goの意味は全く異なっている点が本作の筋である。

 初回に歌われるLet it goとは、エルザが今まで自分を縛ってきたものから決別し、自らを解き放つ場面である。
「このままで良い」とは、まさに「自分が持っている魔力を肯定する」意味だ。今まで王宮の中で幽閉されて
きた自分自身を解き放った行先は氷の宮殿であったことは象徴的である。自由の代償が絶対的な孤独を意味
することになった。しかも、魔力は制御を欠き、かくて自らの国は凍てつく場所となってしまう。ここに
スターウォーズのフォースと同じものを感じても良いと思う。アナキンがフォースのダークサイドに
引きずり込まれてた場面と重なる。エルザはまさにダースベイダーになったと言って良い。

 但し、そんなエルザが妹の愛を得て、自らの魔力を制御していく物語が本作の後半であり結論である。
本作の最後になってエルザは「魔力を持った自分自身」を漸く肯定できるようになる。「魔力を肯定する」
ということと「魔力を持った自分を肯定する」ということは似ているようで、実は全く異なる次元だ。
エルザは妹の愛を通じて自分を肯定することで 初めて魔力を制御することを習得したと言える。
ダースベイダーは自分の息子の愛情で最後に救われたわけだが、その部分は本作の結末ときちんと重なって
いる。

 良く出来た作品だ。下手なロマンスに話を持っていかなかった点が特に気に入った。