「ウォール フラワー」  | くにたち蟄居日記

「ウォール フラワー」 

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 青春映画という分野なのだろうが、なんとも奇妙な味わいの一作である。音楽の使い方や、話の展開は「アメリカン・グラフィティ」を思わせるものはある。但し、「アメリカングラフィティ」のようなイノセントな映画に終わっていない。苦みが効いていて観ていても安心できない。

 主人公はどうやら幼少の頃に受けたセクシャルハラスメントのトラウマで心を病んた経緯がある様子だ。

 主人公の親友はゲイだ。主人公にどのような愛情なり性欲なりを感じているのかは最後まで良く分からない。

 ゲイの義妹がヒロインということなのだろうが、彼女自身が小さいころにセクシャルハラスメントを受けてきたことも語られる。

 というようないささか複雑な背景の中で語られる物語自体は青春映画のステレオタイプである。孤独な高校の新入生が仲間と恋を得ていく話だ。別に珍しい展開でもない。むしろ珍しい展開でないこと自体が異様さを際立たせる。

 ある種の破たんした映画だと僕は思る。作者は色々なものを詰め込もうと思ったのだろう。但し詰め込み方がいささか異様だ。それが破綻感に繋がっている。そう思った。