「ドラゴンタトゥーの女」

映像には惹きこまれたが、中途半端な作品だと思われた。原作を読んでおらず、他の作品も観ていないという
前提であるが。
本作のテーマを「猟奇殺人事件の謎解き」と設定した場合どうか。雰囲気は悪くない。他のレビュアーの方の言われる通り、横溝正史のいくつかの傑作に似ている部分もある。本来ならかなり面白くなってもおかしくない。
但し、そこからが問題だ。肝心の「謎」の部分がひねりが足りない。例えば「羊たちの沈黙」あたりと比較してもいかにも平板である。意外性と深みがない。殺人事件解決後の展開がいかにも長い。これは脚本か原作の問題だろう。
それではテーマを「天才的な女性探偵」と設定するとどうか。これも悪くない。「蛇とピアス」を思わせるヒロインの風貌にある種のリアリティーもある。(但しパンクはそもそも北欧が本家とのことにて「蛇とピアス」の方が、それをなぞったとも言えるのだろうが)
但し、その「謎解き」の部分に突っこみが足りない。女性探偵の天才的な調査は分かるのだが、「なぜどのように天才なのか」が書き込まれていない。これはいささか不親切ではないか。
最後に「純情なヒロインの悲恋」というテーマで読み取ろうとしたらどうか。これも一定のレベルに達している。
心にある種の歪みを抱えたヒロインが愛情を表現しようとする姿はかわいらしくある。但し、それに対して
主人公がどう考えているのかが表現されていない。従い、一方通行のロマンスに終わっている。「片想い」と
言ってしまえば、そう読み取ることも可能だが、深みがない。これは主人公の造型が薄いからだろう。
ということで実に惜しい作品だ。冒頭に言った通り、映像美については、これはかなりの水準だと思う。
抑えの聞いた雪景色等、観ていて底冷えのしてくる映像にはかなりしびれた。従い、惜しいのである。
前提であるが。
本作のテーマを「猟奇殺人事件の謎解き」と設定した場合どうか。雰囲気は悪くない。他のレビュアーの方の言われる通り、横溝正史のいくつかの傑作に似ている部分もある。本来ならかなり面白くなってもおかしくない。
但し、そこからが問題だ。肝心の「謎」の部分がひねりが足りない。例えば「羊たちの沈黙」あたりと比較してもいかにも平板である。意外性と深みがない。殺人事件解決後の展開がいかにも長い。これは脚本か原作の問題だろう。
それではテーマを「天才的な女性探偵」と設定するとどうか。これも悪くない。「蛇とピアス」を思わせるヒロインの風貌にある種のリアリティーもある。(但しパンクはそもそも北欧が本家とのことにて「蛇とピアス」の方が、それをなぞったとも言えるのだろうが)
但し、その「謎解き」の部分に突っこみが足りない。女性探偵の天才的な調査は分かるのだが、「なぜどのように天才なのか」が書き込まれていない。これはいささか不親切ではないか。
最後に「純情なヒロインの悲恋」というテーマで読み取ろうとしたらどうか。これも一定のレベルに達している。
心にある種の歪みを抱えたヒロインが愛情を表現しようとする姿はかわいらしくある。但し、それに対して
主人公がどう考えているのかが表現されていない。従い、一方通行のロマンスに終わっている。「片想い」と
言ってしまえば、そう読み取ることも可能だが、深みがない。これは主人公の造型が薄いからだろう。
ということで実に惜しい作品だ。冒頭に言った通り、映像美については、これはかなりの水準だと思う。
抑えの聞いた雪景色等、観ていて底冷えのしてくる映像にはかなりしびれた。従い、惜しいのである。