「夜間飛行」の書評に対して
オンライン書店PK1にて 僕が投稿したレビューに対し、以下のような書店側からの紹介を頂いた。いささか過分なコメントでいささか恐縮した次第だ。
文学作品から人生を学びたいという人が多くいらっしゃると思います。文学作品には人生の様々な局面が描かれています。ある状態に陥った登場人物たちがどのように対応したか、それをエンターティメントとして楽しむだけでなく、自分自身に引き寄せて今後の実人生を一層充実したものにしたいと願うことはごく自然のことです。
今週“くにたち蟄居日記”さんからいただいたサン=テグジュペリ著『夜間飛行』の書評には、主人公の行動を省察し、ご自身の立場や更には福島原発での作業員の仕事ぶりと比較する比較するコメントが記されており、思わず引き込まれました。
「本書を再読して、改めて、この作品の主人公リヴィエールの造形に感じ入った。僕も主人公と同じく中年であり、組織でいくばくかの部下を抱えて働いている。その立場に立って見ると、主人公の見せるリーダーシップの難しさということが分かる」
「福島第一原発では3月以来、既に半年もの間、非常に危険な部署で多くの人が今なお懸命な作業を続けておられる。死の危険に晒されながらも、作業を進める姿には世界からも称賛の声が寄せられている。その中で、どのようなリーダーシップが発揮されてきているのだろうかということだ。聞くところでは、本社からの指示を無視して、注水を続けたリーダーもいらしたという。指示を無視した点の是非は議論の余地は十分あるわけだが、そこにはいくばくかのリーダーシップ論もあるような気がしている」。
ここから“くにたち蟄居日記”さんは、「現場のリーダーシップ」は非常に重要であり、それは日本の強みでもあるという結論を引き出されています。ご自身の体験をも踏まえた、地に足のついた議論が展開されていて、とても読み応えがありました。
この作品は小説ですが、具体的な事例が時系列に沿って細かく描かれているだけに、並のビジネス書よりも心に訴えかけるものがものがあるのでしょう。
この書評から透けて見えるのは、責任を持って職務を全うすることに情熱を燃やすビジネスマンの姿です。資源を持たない日本は、こういう人材に支えられて前進してきたのだなあ、と思うと胸が熱くなりました。リーダーシップの意味について、改めて考えさせてくれた作品と書評に感謝致します。