「作る動物」 | くにたち蟄居日記

「作る動物」

 
 「人間は食料を発見し、衣服をまとい、外部からの危険にたいして安全を守り、みずからを 防衛する
 
  手段を作りだした。そのために自然が人間に与えたのは、雄牛の角でも、ライオンの爪でも、犬の牙
 
  でもなく、ただ両手だった。
 
  そして人生を楽しいものにしてくれるすべての娯楽も、人間の洞察力も賢明さも、意志の善良さも、
 
  そのすべては人間がみずから作りだしたものである。」
 
               -- 「永遠の平和のために/啓蒙論」 カント 光文社古典新訳文庫 38頁 --
 
 
 これを読んでいて成程と思った。人間とは作ることが出来る動物なわけだ。
 
 もし人間が空を飛ぼうと思ったとしよう。自然に任せて羽が生えるようになるまでの進化の時間は相当掛かるはずだ。何十万年も掛かるかもしれない。
 
 それに対して人間は飛行機を作ることで解決したわけだ。実に短期間に。挙句の果てに宇宙にまで出かけることが出来るようになった。僕の知る限り、宇宙に自力で行った動物は人間だけだ。
 
 「作ることが出来る動物」になったことで現在の人類があると考えることは色々な示唆に富む。これはこれでゆっくり考えて見たい。今はまだそこまでなのだが。