昨年に引き続き、今年も調布の深大寺で浄書書きのお仕事をさせていただきました。
こちらが元三大師堂
場所が場所だけに、ただその場で書いているだけで気分が落ち着きます。そして何より誰かの家や神棚に安置されると考えると、自分の書いた字に責任みたいなものを感じられるようになります。
不思議と正座をしても痺れなくなりました。(慣れるって本当なんですね)
昨年同様かなりの文字数を書きましたが、少しずつ自分の字が変わっていくというか、文字全体の配置の仕方がみるみる変わっていくのに自分で驚いてました。
そして家で行書や草書を何気なく書いていた時に更に驚きます。
行書や草書は文字の大小・緩急・墨量の変化を出さなければ美しさを表現できませんが、それを無意識に出せるようになっている自分がいました。
これが何なのか自分で考えましたが、結論としては
『楷書をひたすら書き込むこと』
です。
ひたすらといっても臨書じゃありませんよ。
『自分の字でひたすら書くこと』
です。
これをやると文字の布白分間、上下左右の文字との関係性、字粒、墨量の変化……。
全てにおいて得られることがたくさんあります!
古来言われている
『楷書が全ての書体の基本』
というのが身をもって理解できると思います。
他の書体は空間の使い方と筆使いを少し変えるだけですから。基本は楷書です。
これをどうやって身につけたら良いでしょうか?と聞かれたら僕はたぶん次のように答えます。
シュート(楷書)2万字です。
と。
時間かけてやればいいというものではありません。最低でも10日で2万字です。
やろうと思えば簡単でしょ?たぶん誰でもできます。
でも一つ言えるのは基本に忠実に練習してきた人でないと効果はたぶん無いと思います。ただの時間の浪費で終わるかと。
ある程度気合いと根性的な努力をしてからでないと、変化やオリジナリティを出して楽しむことなどできないと思います。
基本を學んだ後がむしゃらの努力
これが書を楽しむための鍵になってくるかと思います。
とは言え、私も書き込みをサボるとまた感覚が鈍ってしまうので、今年の目標は何でもかんでも筆文字で書くことを意識して常に筆ペンやら小筆やらを持ち歩こうかと思います❗
あなたも頑張って。