自分の修めた善行の結果が他に向って回(めぐ)らされて所期の期待を満足することをいう。善行の報いは本来自分に還るはずだが、大乗仏教においては一切皆空であるから、報いを他に転回することが可能となる。善行の結果を人々のためになるよう期待し、それを果すのを「衆生回向」といい、善行の結果を仏果の完成に期待するならば、それを果すことは仏道への回向である。いわば、自分自身の積み重ねた善根功徳を相手にふりむけて与えることを回向という。
わかりやすく説明すると
自分の修めた功徳(くどく)を他にも差し向け、自他ともに悟りを得るための助けとすること。
各宗派により回向文は異なる。