一人の寂しさを乗り越えて、
得られるものは、
人生で学ぶべき、
大切な教訓のひとつでもある。
あなたの人生を始めるのは、
そこからでもいい
いつどこで出会うかは決めないでおきましょう、ときみは言った
どの人生でも、どこかのタイミングで、
必ず出会えると信じて……
∞
そしてきみとぼくは何度も転生を繰り返した
地上で生命を授かっている間、
ぼくらだけでなく誰もが、
本当は自分たちが宇宙を自由に飛び回れる意識体であることを、
完全に忘却した
それはこの星に生きるためのルールのようなものだ
生命を授かった限られた一生の間は、
それぞれの孤独や喪失感やさまざまな恐れや悲しみに身を浸すことになる
そして、その先にあるかすかな光である、
希望や喜びを常に探しつづけることになる
誰もがそうであるように、
きみもぼくも限られた一生を、
ヒトとして生きることの寂しさやむなしさを克服することからはじめなければならない
今のきみの人生ですでに出会った、
あるいはこれから出会うことになるぼくも、
きっとまだ、えもいわれぬ孤独感の真っ只中にいることだろう
あるとき、ぼくは地球のいつの時代かのどこかの場所にいて、
きみから遠く離れ、たったひとりで星を見ていた
星はどこかヒトの魂のかたちに似ていると思った
いのちの進化とは遠いどこかへ還っていくことなのかもしれない、
とふと思った
「 この星でふたりが一緒にした旅を、すべて思い出すときがきっと来る 」
そのときぼくは夜空の星を見上げながらそう思った
ぼくらがこの星の滞在を終え、
本来の姿である意識体にもどるときが、
すべてを思い出すときなのだ
ヒトでいるうちは、そのことを忘れている
たったひとつのことを学ぶために
〝 信じる 〟ということだけを学ぶために
ヒトが皆、自分自身の存在の真実を純粋に思い出すまで
ヒトは意識だけで天国も地獄も創造する
ヒトが意識で作り出すものは、すべて存在することと同じだ
それはもはや幻ではなく、
意識の中でヒトが創造する限り、
すべてが実在なのだ
持てるものと持たざるもの、
善と悪、
愛と憎しみ、
生と死、
ヒトはヒトが自ら作り出した矛盾に悩みつづける
もしヒトがすべてを意識だけで作り出せると純粋に信じたなら、
持てるものと持たざるものの矛盾はなくなるだろう
もしヒトがいのちの大切さを迷うことなく信じたなら、
善と悪の矛盾はなくなるだろう
もしヒトが無限のこころの自由を信じたなら、
愛と憎しみの矛盾はなくなるだろう
もしヒトが自らの魂の永遠を信じたなら、
生と死の矛盾はなくなるだろう
そしてヒトに本来の力がすべて備わっていることを信じたなら、
すべての矛盾が地球から消えていくだろう
本当はヒトは失うべきものは何も持っていない
そのことにすべてのヒトが気づけば、
その瞬間この地球はこの上もなく美しい星に生まれ変わって、
燦然と宇宙に光り輝くだろう
そのときが実現するのは、
すべてのヒトが、
そういう日が来るということを一点の疑いもなく信じるときなのだ
最後のひとりにいたるまで、
すべてのヒトがそれを純粋に信じられたとき
それはヒトが自ら選んだ、
もっともシンプルで、
かつもっとも難しいゴールなのかもしれなかった
そしてそれは、
きみとぼくが、
そしてすべての〝 ふたり 〟たちが、
この星でのそれぞれの旅路を終え、
最後に出会うときなのだ
「 永遠という名の一瞬 」 より
世界が平和でありますように