肉体の幸せを超えて、
魂の充足を
安らぎを
癒しを
あのとき、
未来のきみは、
今のきみ自身を見守っていた
そして、
未来のきみは遠い過去の自分自身である今のきみに、
やさしくメッセージを送った
だいじょうぶ、
あなたはだいじょうぶ
すべてがうまくいくわ、
だからくじけないで
あなたはあなたのままでいいのよ
魂のレベルでは誰もあなたを縛ることはできないし、
裏切ることもできない
あなたはひとりじゃない
いつでも見守られているわ
あなたと縁のあるすべての魂があなたを見守っているの
だから、
たとえ砂漠にひとりでいても、
都会の喧騒(けんそう)のなかで自分を見失いそうになっても、
世界中を敵にまわしたように思えたとしても、
あなたは決してひとりじゃないわ
そして、
未来の〝 あなた自身 〟であるわたしも、
ここからあなたを見守っているの ・ ・ ・ ・ ・ ・
シーンⅦ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 未来・パート2
きみとぼくは地球を離れる直前のときを迎えている
地球に集まった三百億の魂はすべて、
何度目かの次元上昇を無事終えて、
もはや肉体を持つ魂はなかった
すべての魂がすでにお互いのペアを見つけ、
地球の上空を自由に飛びながら、
三百億の同胞の魂たちと祝福と感謝の意識を送りあっていた
誰もが主演の長いようで短かった舞台劇が終わり、
すべての魂が互いにカーテンコールを送りあう瞬間だった
地球のまわりに三百億の魂の喜びと希望の波動が、
大きな輪のようになって取り巻いていた
地球という星が生まれて以来、
もっとも神聖でもっとも美しい祭典だった
それは地球がこの上もなく美しく輝く瞬間で、
壮大な銀河系の中のスペクタクルだった
きみはガイアに感謝の波動を送った
ありがとう、ガイア
宇宙という永遠の故郷の中の、
美しい女神
あなたに守られて過ごした時を、
わたしは決して忘れない ・ ・ ・ ・ ・ ・
ガイアは何も言わず、
三百億の魂の喜びの波動を感じながら、
ただ静かに微笑んでいた
地球から離れる直前、
きみは言った
「 最後にしておきたいことがあるの 」
きみは自分の魂の一部から、
きみの分身ともいえる無数の美しい蝶を作り出した
そしてきみは過去に生きるすべてのぼくたちのもとへと飛んでいくよう祈りをこめて、
その無数の蝶を宇宙にはなした
「 さぁ、行きなさい。
過去のすべてのわたしたちのもとへ。
わたしたちが生きたすべての過去へ。
そしてわたしたちの出会いと別れをしっかりと見守っていて・・・・・・ 」
無数の蝶は一羽一羽がすでに行き先を知っているかのように、
時空を超えて思い思いの過去へと飛び去っていった
ぼくたちがめぐりあった蝶は、
すべてきみ自身だった
永遠という名の一瞬 より
緑柱石と言ってね、
エメラルドの原石が含まれてるんだよ。
エメラルドって、宝石の?
そう、
雫さんも、聖司も、その石みたいなものだ。
まだ磨いてない、自然のままの石。
私はそのままでもとても好きだがね。
しかし、バイオリンを作ったり、
物語を書くというのは違う。
自分の中に〝 原石
〟を見つけて、
時間をかけて磨くことなんだよ。
手間のかかる仕事だ。
自分に、こんな綺麗な結晶があるのかどうか、
とても怖くなっちゃった・・・
でも書きたいんです。
書いたらきっと、
おじいさんに最初にお見せします。
ありがとう、
楽しみに待ってますよ
人はみな、
生まれてくる時に、
その人だけの、
大切な〝 宝石
〟を抱いて、
生まれてきます
魂の幸福は、
その輝きを心に抱いたときに、
感じるもの
大きいか、小さいか、
そんな時空の制約を超えて、
あなたの心が満たされるもの
朝の日の光に、
照らされて、
あなたの一日は輝きだす
ただ、ここに、
生きているというだけで
しかし、
大人になるにつれて、
その〝 宝石
〟以外のものに価値を置き、
自らの内にある〝 輝き
〟を、
見失っていってしまいます
教育、世間の常識、親のエゴ・・・
そんなものに、
埋もれさせて・・・
同じサイクルをヒトは何度も繰り返した
そして、
加速度的に増えつづけるカルマは、
ある時点で飽和点を迎える
自分たちは一体何をしてきたのか、
ヒトはある時点から自問自答をしだした
誰もが家族のしあわせを祈っているのではなかったか
誰もが世界の平和を祈っているのではなかったか
誰もが地上にユートピアを築きたいと思って生まれてきたのではなかったか
ヒトが本来の自分自身の姿に気づきだすときがきっと来る
すべての孤独が、
すべての悲しみが、
ひとつ、
またひとつ消えていく
いらなくなったものを、
そぎ落とす時代に来ています
今までは、
〝 価値のある 〟
と信じられてきたものの、
すべてを
ある転生で殺しあった魂たちが、
次の転生では一緒に砂漠に木を植えていった
世界を敵にまわした魂たちが、
次の転生では世界を結びつけていった
地球に集まったすべての魂たちが、
お互いの魂の旅を称(たた)えあい、
祝福しあうときが来たのだ
地上にいる魂たちも、
それを見守る魂たちも
ヒトだけでなく、
すべてのいのちが喜びを分かちあった
誰もがこの日が来るのを待っていた
誰もがこの日が来ることをかたく信じていた
それでも何度もくじけそうになった
何度も自信が揺らいだ
実際、
何度も文明が生まれては消えた
しかし、
最後のひとりにいたるまで、
ヒトがこの日が来るのを純粋に信じることができたとき、
ヒトのこの星での学びが終わる
〝 希望
〟という二文字の余韻を残して
世界が平和でありますように