乙女はじめは四月尽 その弐 | 童話作家になればよかった

童話作家になればよかった

子供を連れて行った自然観察会に自らがハマり、
散歩ついでに始めた「自然観察写真」の紹介を中心に、
日頃感じたよしなし事を、きままに書きます。

と、云ふ訳で、月を跨いでしまいましたが、草原から湿原へ。

まだタチツボスミレしかないかもなぁ。

クリンソウは芽が出たばかりだし。

膝丈位のコバイケイソウがツンツンと沢山出てるけど。

草原出たばかりの所に、

アケボノスミレが

咲いていた。

品の良い色のポッテリとした花が良い。

渓流に近づくと、もう既にサンリンソウが、

ちょぼちょぼ咲いてる。

早いよなぁ…ぉ…クリンユキフデも、

まだ丈も花も小さいけど。

ミソサザイの鳴き声がした。嬉しくて近づいて耳をそばだて眼をこらすが姿は見えず。

ミソサザイの声が遠ざかる……ふと足元見たら、

良い所でクリンユキフデが手を振ってる。やぁコンチハ。

こちらさんはシロバナヘビイチゴかなサンリンソウかな。

ちゃんと葉っぱがどれかチャント見てくればよかった。

おおっとこんな場所にエイザンスミレが……ん…葉っぱ細いな。

ひょっとしてヒゴスミレか。久しぶりのご対面。

扠。先へ進もうか……足元に気をつ・け・て…ありゃ。

姫一華(ヒメイチゲ)だ。

もう少し先にあると思っていたんだが、姫との再会はあっけなく訪れた。

散策路へ戻ったら、そこにも。

もっと探しあぐねると思ったのに、

思惑通りっちゅうか、嬉しい。

僕は君に逢うために生まれてきたのさ♫

なぁんちゃって……照れるぜ。

少し気が多くて移り気な奴なんですが、

どうか御容赦願います。

ヒメイチゲが、こんなに咲いてるってことは、

他の花は望み薄ってことだけどね。

おおっ。これは今日一番の端整さ。姫の中の姫だね。

いつの間にか、初めてヒメイチゲに出逢った谷間の方まで来てしまったよ。

苔や落葉との対比が、また良いのよ。

密集せず点々と間隔を保っているのは、現代的かも。

結構下まで降りてったら日当たりの良い場所に、

え〜アケボノスミレだよね。花おっきい。

花弁の先も凹んでないしな……いやこっちのは心なしか…ふむ。違うな。

葉はミヤマスミレっぽいが。

こっちにも素敵な姫が沢山。

後朝のようですな。う〜〜ん甲乙つけがたし。

おぉネコノメソウもあった。ツルネコノメソウ。

地味なの続くと菫も捨てがたし。

ここのは葉っぱ丸いな。

花の色はアケボノスミレっぽいしミヤマスミレにしては葉が丸いような。

交雑してるのかしらん。

タチツボスミレと。

では、反対側の渓流沿いを見ながら登り返そう。

苔の上に点々と……坪庭や苔玉の原点はこんな所にあるんだろうね。

コミヤマカタバミはまさか咲いてないだろうと思ったが念の為見回したら…それがさ。

咲いてるって言っていいのか分からないが、ありがとう。

それでは、湿原の木道の上の方へ。スミレ以外はまだまだでしょうけど。

時折微かにタゴガエルの声が。

エイザンスミレがあると嬉しいな、やっぱり。

これも交雑種なのかな。

葉っぱの裏がほのかに紫。こりゃヒナスミレか。

う〜む難しいのう。

学者さんではないからキレイナスミレでいいか。

白い菫あった。えーでもマルバスミレじゃないな。

この葉っぱはヒナスミレだよ。シロバナヒナスミレなんてあるのか。

こっちのはエイザンね。叡山分かりやすいね。

林道の脇にもありました。

高原へ戻る日当たりの良い道。いつもサクラスミレやオオヤマフスマが咲く場所。

うーこれは半端なことでは同定出来ない。

ニオイタチツボスミレとかサクラタチツボスミレとかマルバタチツボスミレとかあるみたい。

菫奥深し。そして姫に逢えて良かった。

またすぐ来るからね。他の花達に逢える、その時その時期に。