BETA58Aを使うケースについて。

BETA58Aの特徴は


○ゲインが高い

○ソリッドな音色

○スピード感がある


メリットはデメリットでもあり


○高域のピークに注意

○ギラついた音色で、硬い


モニターに関しては、SM58に比べて、ゲインを少し下げて4~8kHzのどこかをカットすればOK。楽である。

そのスピード感ゆえにモニターフェーダーは必須。


使うケースは


①バンドの場合、バックの音量が大きくなくて、かつボーカルに声量が無いとき

②ボーカルの抜けを良くして、ソリッドな仕上がりにしたいとき

③ボーカルの声量があるにも拘らず、メンバーがボーカルが聞こえないというとき

④SM58よりBETA58Aにしたほうがモニターの返りがよいとき


①は音楽的にというより、かなりPA的な対処。ゲインを稼ぐのが目的。


②はポップスやR&B、カラオケの場合が多い。リバーブをがっつり、かつ切れよくかけるためでもある。

 カラオケなんかの場合は、曲のジャンルを問わず、爆音にする。

 もちろん、耳が痛いようにはしない。

 爆音なのにボーカルがクリアで前にいる感じ。


③は爆音のロックバンドに多い。

 声量はあるのに、出音は良くてもメンバーが「ボーカルがよく聞こえない」と納得しないとき

 BETA58Aにするだけで面白いほど問題が解決する。

 ボーカリストは男性でちょっとハスキーボイスに多い。


④要するにモニターが非力なケース。非力というかクオリティが低い。

 私の場合、ゲインはSM58よりかなり下げる(下がる)のでハウらない。

 スピード感があがって、スピーカーのダンピングファクターが上がったようになる。

 あとステージ上にモニターの音が回る現象を抑えられる。(低音が速くなる)

 このケースは結構ある。



BEAT58Aのチョイスは、音楽のジャンルで選んでいるわけでも、単純に音色で選ぶ訳でもない。

PAシステム、ミックスのイメージ、バックバンドの意見など多面的に判断した結果となる。

それが自分なりのセオリーとして出来上がっていく。