平山三紀「想い出のシーサイド・クラブ」(1975年) 平山三紀さんSONY所属時代の名曲。
近年、小西康陽さんとの対談(NHK-FM 2008年)で「ジャズはポップスの墓場(と業界でいわれていた)」と証言した筒美先生。ジャズ路線は意図的に封印してきたらしい。
たしかに、これまでの作品をふり返ってみると、ジャズ風部品が局所的に使われることがあっても、明らかなジャズアレンジは少ない。ごく稀にアルバム中に1曲混じる程度である。
青山学院大学時代、ウィントンケリーなどのジャズピアノに傾倒した筒美先生。ジャズ路線こそが筒美京平の真骨頂だと思うのだが。
「想い出のシーサイド・クラブ」は、筒美京平個人の“ほんとうのやりたかったこと”がこめられた一作と解釈して聴いている。
平山三紀「想い出のシーサイド・クラブ」(1975年) 作詞:橋本淳 作曲:筒美京平