プードルの「希ちゃん」は、12歳の女の子です。
10日ほど前に、急に嘔吐食欲不振で来院しました。検査の結果は胆嚢粘液嚢腫と腹腔内に腫瘍があることがわかりました。
胆嚢粘液嚢腫は、胆嚢内にゼリー状のものが溜まり、胆嚢が硬くなる病気で、そのゼリー状のものが総胆管へとつながって、胆汁が流れなくなると、嘔吐、食欲不振、黄疸が出て具合が悪くなります。
突然胆嚢破裂をすることもあり、粘液嚢腫が見つかった場合には手術を進めることが多い病気です。
希ちゃんは、内科治療を開始後次の日から黄疸が取れてきて、食欲も出たので、一旦点滴治療を終了し、11月2日に胆嚢と腹腔内腫瘍の摘出を行う予定でした。
しかし、11月1日の朝から嘔吐が始まり、検査の結果また黄疸が出てきたので、そのまま入院し、昨日の手術になりました。
腹腔内腫瘍は脾臓の腫瘍でしたので、そのまま摘出をし、胆嚢粘液嚢腫の胆嚢も摘出して、総胆管に詰まっているものを開通させ手術は終了でした。
胆嚢粘液嚢腫は、胆嚢が破裂してしまうと、手術後の生存率がとても低くなってしまう病気です。
高齢なわんちゃんは、健康診断の時には、血液検査のほかに、レントゲンとエコー検査もした方が良いと思います。
希ちゃん、よかたですね。
