レッグペルセス | 草村動物病院 「動物の診察室から」

草村動物病院 「動物の診察室から」

新潟市の草村動物病院のブログです。
高度獣医療のこと、日々の診療で思うこと、動物たちのことなど書いていきます。

 レッグペルセス(大腿骨頭壊死症)、この病気は成長過程で大腿骨への血液の供給が悪くなり、股関節の大腿骨頭が変形してくる病気です。

 生後5ヶ月から10ヶ月でだんだん悪くなっていきます。

 治療は、大腿骨を切除する方法が一般的です。

 関節外科の専門の病院は、トータルヒップ(股関節全置換術)を行う病院もあるのですが、治療成績にあまり差がないこともあり、私の病院では大腿骨頭切除術を行っています。

 今日の手術は、プードルの「チョコちゃん」、1ヶ月前に左足の手術をしましたが、右足も症状が出てきたので、今日は右足の手術です。

 今週は、3頭の大腿骨頭の手術があり、来週火曜日にもあります。

 こんなに多くある手術ではないのですが、今日の入院室は、骨頭切除の子が3頭入院しています。

 前にも書いたことがあるのですが、不思議なことに、同じ症例が続くのです。

 3日前に手術をした子は、私の病院へ連れてこられた時には、すでに筋肉が拘縮して、伸ばすことができない状態になっていました。

 この病気は、ほっておいても治ることはありません。一生痛みがあり、足がうまく使えません。

 筋肉が拘縮した子は、手術をしても歩けるようになるまで時間がかかります。早期に手術をしたほうが、術後の回復がいいのです。

 チョコちゃんも、少し時間がかかりますが、手術は無事に終わっていますので、元気に走れるようになると思います。








手術前のチョコちゃん、もう痛くなくなり、歩けるようになると思います。