ネコの乳腺腫瘍 | 草村動物病院 「動物の診察室から」

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新潟市の草村動物病院のブログです。
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 おととい1頭のネコちゃんが、下腹部にしこりがあるとのことで連れてこられました。

 その子の名前は「エルザちゃん」14歳になる女の子です。

 性格は、スーパーワイルドで、かかりつけの病院でもいつも大騒ぎだったとのことでした。

 腹部を触ってみると、右下の乳腺に広範囲にわたるしこりがありました。不妊手術もしていないとのことです。

 ネコの乳腺の腫瘍は、ほとんどが限りなく悪性の乳ガンです。レントゲン検査では胸に転移はありませんでしたが、レントゲンでわかる腫瘤は5mm以上です。

 早期に乳腺の摘出を行った方がよいことをお話し、昨日右側の乳腺の全摘出と卵巣の摘出手術を行いました。

 術前のCT検査でも、腫瘍の転移は見られませんでした。

 しかし、エルザちゃんは、ワイルドちゃんで触ろうとすると大騒ぎです。でも点滴が必要なため、エリザベスカラーをつけさせてもらっています。





スーパーワイルドな「エルザちゃん」、食事はしっかりとってくれています。



 今日、もう1頭の同居ネコちゃんも診察に来ました。ずーと膀胱炎が治らないとのことでした。尿路疾患の処方食を2年間食べているとのことでしたが、レントゲン検査では、膀胱内に結石がいくつかあることがわかりました。

 この子は土曜日に手術の予定です。

 同居ネコちゃん、2頭がいっしょににゅういんとなるのですね。