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●ピー・ウィ・エリス80歳で死去~ジェームス・ブラウン・ファンクの立役者

 

【Alfred Pee Wee Ellis Dies At 80 : Collaborator To James Brown】

 

 

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(本作・本文は約3000字。「黙読」ゆっくり1分500字、「速読」1分1000字で読むと、およそ6分から3分。いわゆる「音読」(アナウンサー1分300字)だと10分くらいの至福のひと時です。ただしリンク記事を読んだり、音源などを聴きますと、もう少しさらに長いお時間楽しめます。お楽しみください)

 

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●ピー・ウィ・エリス80歳で死去~ジェームス・ブラウン・ファンクの立役者

 

【Alfred Pee Wee Ellis Dies At 80 : Collaborator To James Brown】

 

訃報。

 

ピー・ウィ・エリス Alfred Pee Wee Ellis 2021年9月23日心臓の合併症でイギリスで死去。80歳。

 

https://bit.ly/3AIr3Ga 

 

ジェームス・ブラウンのバンドで音楽ディレクター的存在となり、「コールド・スウェット」、「セイ・イット・ラウド、アイム・ブラック&プラウド」などファンクのルーツを創生した。

 

1941年4月21日フロリダ州ブレデントン生まれ。ソニー・ロリンズに師事した元々ジャズ・サックス奏者。1965年、ジェームス・ブラウンと知り合い、ブラウンのバンドに参加。レコーディング、ライヴで実質的なアレンジを施した。ピー・ウィとジェームスは26曲ほど共作したという。インスト曲として超有名になる「チキン」発表。同曲はベース奏者、ジャコ・パストリアスがカヴァーし、ジャコの持ち曲としても知られるようになった。1969年ブラウン・バンドを脱退後はソロで活躍。自身名義のアルバム、ダップス、ブルーズ・マグース名義など発表。さらにCTIレーベルで活躍。

 

 

1970年代からはヴァン・モリソンのバンドリーダー/アレンジャー、ジンジャー・ベイカー・バンドにも参加。80年代にはジェームス・ブラウンのバンドメイト、フレッド・ウェスリー、メイシオ・パーカーらとJBホーンズを結成、複数回来日。

 

https://bit.ly/3lZ3h2I

 

すでに関係者が追悼の意。ブーツィー・コリンズは「静かなる天才で素晴らしきアレンジ」と表し、アラン・リーズは「ファンクの創生はジェームス・ブラウンと言われるが、それにもっとも寄与したのがピー・ウィ」と高く評価した。

 

ピー・ウィに関するソウル・サーチン・インタヴュー、記事などのまとめブログ→

https://bit.ly/3CNt6ts 

 

ここには「セイ・イット・ラウド」「チキン」「コールド・スウェット」誕生秘話、ソニー・ロリンズとのことなども語っている。ライヴ評なども。

 

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「セイ・イット・ラウド~」について。

 

「セイ・イット・ラウド~」は、1968年4月マーティン・ルーサー・キング牧師がメンフィスで暗殺された後、いつものようにツアー・バスの中で基本的なリズムパターンを作った。その後、ミスター・ブラウンが歌詞をつけて完成。8月7日にロスで録音。そのときは地元ワッツ地区の貧しい家庭の子供たちを30人ほどスタジオに集めてコーラスを録音した。1人に10ドル払ったという。

 

「コールド・スウェット」について。

 

「『コールド・スウェット』もニューヨークからオハイオ州シンシナティーに向かうジェームス・ブラウンのツアー・バスでできた。そのとき僕は、(マイルス・デイヴィスの)『ソー・ホワット』を聞いていた。だから、『コールド・スウェット』を作曲したとき、頭のどこかに『ソー・ホワット』があったんだ。そうやってできあがった」

 

ジェームス・ブラウンの伝記映画『ゲット・オン・アップ』ではルーツのタリク・トロッターがピー・ウィ役を演じた。現在はイギリス在住だった。

 

イギリス在住の理由。

 

1955年、当時住んでいたテキサス州ルボックでは人種隔離が当たり前だった。ダンスホールで義理の父が白人女性からダンスを申し込まれ踊ると、それを見た白人から刺された。地元の病院が彼が黒人であることから治療を拒否、彼は死亡、長く心のトラウマに。当時の黒人差別の話のひとつだ。以来、ピー・ウィ本人は静かで平和なところに住みたいという気持ちが芽生えたという。イギリスの穏やかな街に30年以上住んでいるのもそうしたせいかもしれない。

 

ファンクの歴史を築いた重要人物がまた一人鬼籍に。

 

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ファンク。

 

ピー・ウィは来日時に何度か会った。上記ブログでも書いたように、実に気のいいおじいちゃんで、本当にナイス・パースンだ。そして、おちゃめでひょうきんな感じ。ソウル・マンであり、ジャズ・マンであり、ジェントルマンだ。

 

ツアー・バスの中でいろいろな名曲が生まれたというのもおもしろい。ファンクの、ソウルの、そして、ジャズの生きる歴史、生き証人だった。

 

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ジャズ・ベース奏者、ロン・カーターがピー・ウィにズームでインタヴューしたもの。ロン・カーターとはニューヨーク時代からハイスクールで知り合い、60年以上のつきあいだそうだ。

 

Ron Carter interviews Pee Wee Ellis about the Long Intermission and more #roncarterbassist (2021/08/09)(約19分39秒)

 

 

https://www.youtube.com/watch?v=e7_ztmiC5lQ&t=8s

 

これは、割と最近のインタヴューで、この中で「本を書いている」と言っているが、まだ発表はされていない。未完のままで終わってしまうのか、途中まででも発表されるのか。

 

Van Morrison Tupelo Honey Live with great solo by Pee Wee Ellis

438,318 回視聴2018/01/29

 

 

https://www.youtube.com/watch?v=hco9bCh7Nes

 

Pee Wee Ellis and Fred Wesley LCCM interview 2008

2012/08/17

 

 

https://www.youtube.com/watch?v=63XHCe-DnWg

 

 

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